第3章 ☆Story21☆ 動くそれぞれの歯車
_プルルルル〜「……時間的にまだ練習中かn【もしもし?】っ憲吾?
今って、大丈夫?」
憲吾は3コールほどで出た。
【あぁ、練習も終わって後は帰るだけだ……
どうした、何かあったか?】
「っううん!さっきパパから電話きて、話したんだけど……
その後、その……憲吾とも、話したいなって言うかなんと言うか……」
【……話すだけなのに、ずいぶん緊張してるな。】
「っだって……特別用事があるわけでもなかったから……
迷惑、かなって……」
【俺は別に迷惑だなんて思ってねぇよ。
むしろ……ゴニョ…嬉しい……から……】
憲吾は恥ずかしいのか「嬉しい」のところだけゴニョっと話した。
「え?最後の方なんて言ったんですか?」
【っ……別に、気にしなくて……いい……】
「っそう言われるとすごく気になっちゃうじゃないですか……」
【っ気にするほどのことじゃ、ねぇから……】
(さっきなんて言ったのかすごい気になる……)
「……わかりました。これ以上は散策しないです……」
【っ……お前は、何してたんだ?】
(あ、話題変えた……)
「さっきドラマの撮影が終わって涼介さんに送ってもらった後です。
最終回の撮影も、出国前に終わる予定なんです。」
【そうか……1ヶ月後だったな。
向こうに行くの……】
「はい、そういえば、憲吾も1ヶ月後だよね?次の大会、」
【あぁ、そうだな。】
「応援、行けたら行きますね!」
【……無理してまで、来なくていいからな……】
「お気遣いどうもです笑」
【……話、変わっけど……班田とか……大丈夫か?】
「今のところはなんとか……特にこれといったことはないです。」
【なら……いいんだが……】
「……どうしたの?」
【っいや……出国前に、何も起きなければなって……
向こうについたら、しばらくはあっちに滞在なんだろ?】
「っまぁ……2、3週間は丸々……
ドルチェの旅番組も、同時にやるって言ってたので……
日本にも余程のことがない限りは……」
【そうか……わかった。】