第11章 ☆Story29☆ 夢に向かって
【っ憲、吾……あの……っ……】
『ゆり、めっちゃ気まずいだろうなぁ……汗』
「母親と違って無自覚でやってた分言いずらそ……」
(コイツなんか、昔よくわざと挑発してきたからな。
こっちの気も知らずによ……)
ゆりが動揺する中、最初に声を上げたのは憲吾。
謝罪の言葉だった……。
【っごめん……ゆり……】
【ぇ……?】
【今、怖い思いさせたよな……すまなかった……】
「まさか、三船くんが先に謝るとはな……悪くないのに(苦笑)」
『どんだけゆりに優しいのよ憲吾くん!
もう好き!!』←
「おいコラ。」←
『だって……』
夫婦漫才?をする中ゆりと憲吾は徐々に会話を増やし仲直り。
だがまた別の爆弾がこれから何個も投下されるとは予想にもしなかったのだ。
【でも、ちょっと嬉しいな。】
【ぇ……】
【憲吾が、そんなふうに嫉妬してくれて……】
【っ……別に、
それくらいで嫉妬とか、俺の器が小さ過ぎただけだ……】
【んじゃ父さんは、凄い器の小さい人なのか……】←
「おいコラ叶輔。」←
『プッ…w太輔、怒らないの笑
太輔はむしろ、心広い方だったと思うから……多分。』←
「っお前までなんだよ……てか、
それもこれも全部お前が原因だろうが……」
【今だから言うけど、最初会った頃は
あまり表情がなくて今どんな感情なのかって、わかりづらかったから……】
【っ……】
【でも、段々憲吾と一緒にいるうちに……
ふとした時に見せる優しい表情とか、笑った顔が見れて……嬉しかった。
もっとこの人の笑顔が見たいなって……】
【っ……】
憲吾はゆりの言葉に思わず片手で顔を覆った。
『え、ここにきて憲吾くんガチ照れ!?』
「我が娘ながら恐ろしいわ……」←
【そして憲吾と両思いになって、こうして恋人同士になって……
前より憲吾の優しい部分やかっこいい部分をいっぱい見れて……】
【っ……そんなに、褒めんな……俺なんて、お前に比べればそんな……】
『あんだけ嫉妬させといて今度はあんなに褒めるなんて
私が憲吾くんなら心臓持たないわ!!てか太輔はどうよ!?』←
「……当時のお前にやられたら、色んな意味で駄目だ……。」←
2人は我が娘が恐ろしいと思いはじめた……笑