第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
太輔side
【あ!うちのお父さんとお母さん見てる〜?
私たち本当に世界一のアイドルになっちゃうもんね〜!!】
「来海ちゃん、ホント北山先生にそっくりだなこうして見ると(苦笑)」
『だねぇ笑』
北山夫妻とはまた違うが、
2人はいつもの如くレモンティーを飲みながら愛娘の成長を見ていた。
百合お手製のクッキーも食べながら映像を見てると……
【どこのテレビに映る子供よ笑
じゃあ、私も……パパ!!
もしこの映像見てるなら聞いて!】
「『ブッ!』」←
北山夫妻同様にレモンティーを吹き出した。
『っやっばw
うちの娘はパパに何言うのかな笑』
「っさっきまであんな大真面目に語ってたのに、なんだよ急に……汗」
【えぇぇえ!?ゆりちゃんも!?
これじゃ私たちも言うようじゃん!】
【私、昨日の言葉も今日の言葉も全部本当だから!
本当に叶えてみせるからねーー!!!】
「『っ……!』」
何か笑いが起きるのかと思えばごく普通にゆりらしいと言えば
ゆりらしい言葉だった。だが先程のファンに向けてのメッセージとは
また違う真っ直ぐさを2人は感じとった……。
こうして次から次へと子供達は両親に向けてメッセージを発信した。
これにて本日の配信は終わったわけだが……
『ゆりのハリウッド女優になる宣言もびっくりしたけど、
やっぱり最後の言葉が一番心に響いたなぁ……でもゆりなら、
なんでも叶えちゃいそう(微笑)』
「でもまさか、最後の最後で俺らにメッセージを寄こすなんて
想像もつかなかったよ(苦笑)
でも、それだけゆりは本気だって事だもんな……」
『だね!さて、夕飯の支度する前に……』
「『さっき吹き出したレモンティーの掃除から始めるか……。』」←
少し汚してしまった床を2人揃って掃除した後
夕飯の支度を進める太輔と百合なのであった。