第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
大勢に見守られながら唇を重ねるゆりと憲吾、
一同がそんな2人に気を取られている中
スタッフに紛れていたとある人物たちがゆりたちを見ていた。
「なんかいい雰囲気っすね〜」
「……。」
「……いいんっすか?東郷さん、」
「ふっ……ま、しばらくはアイツに渡しておいてやるさ。」
「……東郷さんなりの答え、見つけたんっすね。」
「……お前はまだ居座るのか。
生憎とオレは、まだ察の手を完全に逃れられてねぇから戻る。」
「ちっす!……さぁてっと、」
その様子を見ていたのは会場にいたはずの響と樹だった。
そして響はゆりと憲吾を見るとその場から姿を消し
樹もゆりたちに背を向けた。
「トチっためめちゃんとこーじ、助けに行ってやるかね。
これでオレの信用回復して借りも作れるしねぇ……(黒笑)」
樹は悪い笑みを浮かべると捕われた目黒と向井を助けに向かうのだった。
ちなみに2人はもちろんずっと優吾とジェシーに監視されていた為
怪しい行動をしようとした時点で捕獲された。
現在は見張り付きで別室で隔離しており外の見張りを
照とラウールが補っている。
樹はゆり専属SPの4人に捕獲された2人を助ける?為に
その場から姿を消すのだった。
そして響や樹が近くにいたとは特に知らないゆりたち、
ゆりと憲吾は唇を離しまた見つめ合った。
「憲吾……もう二度と、離れないよ……」
「俺だって、お前を絶対離さない……ゆり、」_ギュッ…
「っ憲吾……」_ギュッ…
ゆりを抱きしめる憲吾、ゆりも同じように抱き返し
憲吾の胸元に顔を埋めた。
完全に2人の空気となり太輔と裕太はまだ放心状態が続くのだった。
「「……固」」
『……2人とも、心拍数が若干危ないんだけど。』←
そんな中すぐ近くにいるキラは冷静に2人の体を分析、
どうやら相当なダメージを負ったようだ。
『……。』
(キラちゃんは逆に冷静過ぎるでしょ……)
『……。』
(どうしよ、このままだと太輔とお兄ちゃん死んじゃう……)←
叶輔と百合は複雑な思いで見守るのだった。