第23章 ☆憲吾ルート☆　Happy END後編

歓声と野次が交わるこれまでにない前代未聞のステージ、
憲吾も固唾を飲み込みながらゆりのほうを見ていた。


「っ……」
（ゆりは負けてない、こんな状況下の中でも……
むしろ、それに立ち向かって……ゆり、お前は強いんだな。
俺が思ってたよりもずっと……）


はたや一触即発になるかと思えたが事なきを得え
自己紹介ソングの終盤を歌いながらセンターステージから
メインステージに向かうゆりたち。
メンステ側には憲吾と吾郎がいる、
ゆりが花道を歌いながら歩いていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「ゆりちゃーん！！」


『っ！！』
（今聞こえてきた声、もしかして……）


思わずその声が聞こえてきたほうへ顔を向けるゆり、
そこには……


『っ……』
（内山さん……それに……）



































































憲吾……。













まさか憲吾、貴方がここに居るなんて……









『っ……』


「……。」
（ゆり……）




お互い視線が交わるゆりと憲吾、
ゆりは一瞬その場に立ち尽くしてしまったがふと我に返り
メインステージのほうへ再び足を進めた。
そしてメインステまでやって来たゆりたちは会場に向けて正式に挨拶を始めた。


『皆さん！
今日はアタシたち初の国立ライブに来ていただきありがとうございます！！』

『初めての国立ライブ、私たちも緊張していますが今日は私たちと一緒に
記念すべき日にいたしましょう！』


来海、凪咲が続いて始まりの挨拶をしその後は
来夢、愛美、千鶴、ゆりの順に一言ずつ言葉を交わした。


『みんなー！今日は来夢たちのステージ見に来てくれてありがとう！
今日は面白い仕掛けがいっぱいあるから楽しみにしててね！』

『ソウル・北京の時よりパワーアップした
私たちのパフォーマンスっぜひ見てください！
北京でのライブは皆さんに助けられました！
今日はそのお礼をたーくさんしますね！』

『今日は今までにないほどの感動と笑いを、
皆さんに届けます。
ですので最後まで楽しんでいってください。』

『……皆さん！』