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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編


「っ……」

『ゆり……自分追い込むなよ?
俺に関しては、不慮の事故だ……俺はたまたま本に載ってしまっただけだ……』

「っそれ、でも……!
私が原因で先生やみんなを巻き込んだのは事実なんです……」


啜り声で言葉にするゆり、電話越しからでも
ゆりが涙を堪えていることを察した剛太は
優しい声色でゆりを励ました。


『ゆり……お前はただ東郷響に目をつけられただけで
何も悪いことをしていない。これだけは理解してくれ。』

「っ……」

『俺や他の人だって、誰一人お前を責めたりする人はいない。
お前を責めてくるのは何も知らない他人だけだ。
お前が信頼している人たちは全員、ゆりのことを理解してる。』

「っ……」

『だからゆり、お前が必要以上に落ち込む必要はないんだ。
ゆりを大切に想ってくれてる人は沢山いるだろ?
お父さんや三船、千鶴たちや事務所の人たち……
それ以外にも沢山ゆりには味方がいるんだぞ?
だからゆり……』

「っ先、生……」


剛太の言葉に涙を流すゆり、剛太は言葉を続けた。


『ゆりはゆりでいろ。
今のまま、自分を貫いていればいい……』

「っ……!」


涼介にも似たような言葉を言われたゆり、
ゆりはハッとするかのように目を大きく開いた。


『ゆりは、自分を見失ければいいんだ……そうすればきっと、
どんなことだって乗り越えられる。たとえ組織の奴らがお前にまた
手を差し伸ばそうとお前がそれを振り払う勇気があるならきっと……』

「っ先生……ありがとう、ございます……今日、
涼介さんにも似たようなこと言われました……私……」

『あぁ、そうだ。
お前はお前でいればいい。今はそれだけでいいんだ。』

「っ……」

『ゆり……今俺にできることは少ないと思う。
仮面ティーチャーにすら、なれないと思う……けど、
話を聞くことぐらいは俺にもできるから……いつ掛けてきても構わない。
また辛いことがあったら俺を頼ってほしい……。』

「っ…荒木先生……」
(先生……何で先生はいつも私を……)


剛太の優しさに再び涙を流すゆりは思わずその場に座り込んだ。

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