第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
百合はいつもよりかなり早くに帰ってきた太輔を不思議そうに見上げた。
「っあぁ、ただいま……実は、今大変なことになってな……」
『っ大変なこと……?』
部屋に上がりリビングに向かう太輔、百合もその後に続き
不安気に太輔を見上げていた。
そして太輔はテーブルにあの本を置くとソファーに座った。
百合はテーブルに登り本を見た。
「……。」
『っ……太輔、これは……?』
「……ゆりの、スキャンダル本だ。
俺もまだ中身は見てない……」
『っ!?
スキャンダルって……ぇ、なに……週刊誌とかじゃないのこれ……』
「あぁ……週刊誌にゆりの熱愛記事が載ったわけじゃない。
この本丸々一冊が、ゆりに関することが書いてあるらしい……
それだけじゃない。お前のことや俺のこと……
昔馴染みの人たちもこの本に載ってるらしい……」
『っ……』
太輔の説明に言葉を失う百合、
百合はまだ何がどうなってるのか理解できていなかった。
「俺が今日早く帰ってきたのは、自宅待機を命じられたからだ。
既に学校宛に電話がずっと鳴り響いてる……
九条と陸にも同じように指示が出てる状況だ。」
『っなんで私たちのこと……それに、私14年前に死んでるのになんで……』
「出版した奴がどういう意図でやったのか、今んとこさっぱりだ……
俺はもう少し落ち着いたらこの本の中身を確認する……お前は、
あまり見ないほうがいいと思う……」
『っなんで……!』
「っ……」
百合から視線を逸らす太輔、
中身を知れば百合も傷つくとわかっていると見せたいとは思わなかった。
『っ……私、誰かに悪口書かれても平気だよ……
昔だって、柊さんとの噂が出た時に一時柊さんのファンに
言われたこともあったし……』
「っ……けど、俺さえも見るのが怖いんだぞ?
ゆりや、お前について何が書かれているのか……
昼休み、生徒から聞いたんだ……この本が今話題になってるって……」
『っ……』
「この本には、ゆりが何股もしてるって書かれてるらしい……
それに、お前のことだって同じようなことが書いてあるみたいなんだ。
……俺が、ゆりの父親じゃないかもってことも書かれてる……」
『っ!?』