第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
『っ……』
百合もこの状況を把握できず呆然としていた。
ちなみに太輔はこの場にはおらずリビングと思われる部屋に叶輔は立っていた。
百合は状況が飲み込めない中でも叶輔のもとに歩み寄ってきた。
『叶輔が、ここに来たってことはもしかしてゆりと何かあった?
太輔は、まだ仕事から帰ってきてないの。今日は珍しく残業があるみたいで……
でもあと少しで帰ってくるかも……』
『っうん……まぁ、ゆりちゃんとあったといえばあった……
それで、母さんや父さんに会いたくなった……』
『……話、ママでよかったら聞くよ……ゆりのことも、気になるし……』
『うん……』
百合は叶輔をソファーに座るよう促し自身もその隣に座った。
話をしようと思った矢先、玄関先の方からドアが開く音が聞こえてきた。
_ガチャ
『ありゃ、パパも帰ってきたみたいね。
パパも昨日のゆりのこと凄く気にしてて
涼介さんに近々連絡しようと思ってたところなの。
太輔にも、話聞いてもらったら?』
『うん……』
そして特に叶輔がやってきたとは夢にも思わない太輔、
いつものようにリビングに入ってきて
百合に「ただいま」と声をかけたが……
「ただいま。百合、これから飯つk『おかえり太輔!お客さんが来てるよ♪』
っ客……?何馬鹿なこと言ってんだy…っ!?」
太輔が百合に目を向けた時、太輔はギョッと目を開いた。
百合の隣にはゆりのところにいるはずの
叶輔が立っていたのだから……。
『っ……こんばんは、父さん……僕もここにいる理由、
よくわからないんだ……』
「っ叶、輔……」
太輔も先ほどの百合と同じく呆然と立ち尽くしていた。
百合はそんな太輔の元に向かいズボンの裾をくいくいと引っ張った。
_クイクイ『ほら太輔!太輔もこっち来る!
叶輔がまたいつ居なくなるかわからないんだから!』
「っちょ…!裾引っ張んなよ危ねぇな……!」
百合に引っ張られるままソファーまで歩き叶輔の隣に座る太輔。
百合は太輔と反対側の隣に座った。
「おい百合、一体どんな状況なんだよこれ……」
『私にもよくわからないよ……でも、』