• テキストサイズ

藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編


「っ……そうですね、Dolceのパフォーマンスは同職の俺たちから見ても
完璧に近いもので俺たちも参考にしてるほどです。
だから、少しでも前みたいな状態に戻ってほしい……その為には……」

「ゆりちゃんを、連れて帰るしかない……ゆりちゃん、
今落ち着いてるかな……」

「泣き声はここまで聞こえてきませんね……戻りますか?」

「うん、そうだね。」


2人はゆりがいるリビングへ戻ることにした。
変わらずソファーで体育座りをしたまま泣いていたが先程よりは
いくらか落ち着いている様子だった。
そんなゆりに最初に声をかけたのはタイスケだった。


「ゆりちゃん……少しは落ち着いた?
山田さんも来てくれたしそろそろ帰らない?
ドルチェのみんなも寮で待っててくれてるみたいだよ?」

「っ……」


ゆりは重たそうに顔をあげタイスケを見上げた。


「気まずいって思ってるのはゆりちゃんだけかもよ?」

「っ……」


今度は涼介に顔を向けるゆり、
涼介に向けたその表情は不安げな様子だった。


「ゆりちゃん、みんなゆりちゃんの帰りを待ってるよ?
ゆりちゃんも、ちゃんとみんなとは話したいって思ってるんだよね?」

「っ……」_コクッ…


小さく頷くゆり。


「よし、なら帰ろう。
藤ヶ谷くんにもこれ以上迷惑をかけられないしね。」

「っ別に俺は迷惑じゃ!っ……でも、今日はもう帰りな?
また暇な時俺んちに遊びに来なよ。」

「……。」


ゆりは体制を戻すとソファーからゆっくりと立ち上がった。
涼介はそんなゆりの肩を持って声をかけた。


「ゆりちゃん、もう立って大丈夫?
もう少し休んでてもいいんだよ?」

「いえ、もう大丈夫です……泣きたい分は、泣いたので……
すみません藤ヶ谷さん、みっともないところ見せちゃって……けど、
さっきよりは大分良くなったので……」

「ならよかったよ(微笑)
またいつでも話聞くからLINEも気軽にしてきていいからね?」

「……ども、」


少し間を開けてから小さく頷くゆり、そしてゆりは玄関先に足を向けた。
/ 1590ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp