第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
エレベーターに乗った後もずっと上着を掴んでるゆり、
そして15階に着きいよいよタイスケの部屋の前までやってきた。
「着い、ちゃった……ねぇ、本当にいいの?
一応、彼氏じゃないのに……」
(これ……俺も彼氏候補に入ってるって認識でいいのかな?汗)
「……。」
だがやはりゆりは何も口にしなかった。
「っ……なんか、調子狂うな……」
(けど万が一ここでパパラッチとかに撮られたら
厄介だしとりあえず部屋に入れるしかねぇか……)
タイスケはゆりのうちの中に入れとりあえずソファーに座らせた。
「ちょっと今ジュースか何か持ってくるね。」
(お菓子もなんかあったけなぁ……)
飲み物やお菓子の用意をしている間、ゆりは一人暮らしの男性の部屋が
どんな感じなのか少し見渡してみた。
「……。」
(パパとは似てるようで少し違う感じ……)
「ゆりちゃんお待たせ〜!
飲み物ファンタグレープでも大丈夫?」
(てかゆりちゃん、今さりげなく俺の部屋見渡してる?
なんか地味に恥ずいんだけどっ!!)
_コクッ「……はい、」
「っ!?(急に喋った!ちょっと声小さいけど!)
そ、それならよかったよ……あとパイの実あったから食べな?」
「ありがとうございます……」
ゆりは早速コップに注がれた炭酸飲料を一口飲んだ。
タイスケもゆりの隣に座りお菓子に手を伸ばした。
「……ねぇゆりちゃん、あまり話したくないならいいけど何があったの?
制服のままって見るとまだ学校帰りの途中だったりした?」
「……。」
ゆりは少しの間を開けてから首を横に振った。
「……んじゃ、キラちゃんかユウと喧嘩でもした?
あまりなさそうだけど……」
「っ……」
「っ……?」
ゆりは首を縦にも横にも振らなかったが
明らかにゆりの表情は変わった。
原因はキラやユウにあるものだとは察したがゆり達が
ここまで衝突する理由もない気がした。
そしてタイスケはとある一つの理由が頭に思い浮かんだ。
「っ……ゆりちゃんさ、
三船と別れたってホント?」
「っ!」