第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
『っえっと、それは……』
(さすがにユウが原因でなんて言えない……やっぱり、
私と口論になったって言うのが無難よね……)
来海の問いに思わず言葉を詰まらすキラではあったが
自分と口論になったのが原因だと説明することにした。
『っえっと……正直何の言葉が原因だったのかはわからない。
でも私が喋った何かが今のゆりの地雷に引っ掛かって
あんなに取り乱してしまったのは間違いないと思う……』
『っ……』
(キラちゃん、ごめんね……本当は僕が原因なのに……)
ユウは自身の代わりに説明するキラを申し訳なく見た……。
「キラはゆりと口論になったってこと?」
『口論っていうか、みんなも新しいスケジュールは見たでしょ?
しばらくは3:3に分かれてやるって……』
「っえぇ……」
『やっぱりゆり、それでもやっぱり不安だったみたいなの。
昨日みんなに、あんなふうな態度を取っちゃったから……』
「っそれは……!アタシの言い方がダメで、
ゆりを傷つけちゃったからでゆりは何も……」
来海は自分に原因があるのではと思いながらキラの話を聞いた。
そしてキラはユウの放った言葉を全てメンバーに聞いてもらうことにした。
『今から、ゆりがおかしくなった後の私が言った言葉を全部言うから
これが原因だってものがわかったら教えて……』
「「っ……」」
『「ゆり、
昨日は"完璧な藤ヶ谷ゆりを完成させる。"って大口叩いたでしょ?
その完璧な藤ヶ谷ゆりになる為には、まずみんなとの団結力が必要だよ?」
「ゆりは、ここまでひとりでやって来たわけじゃない。
みんなの力があったこそだからだよ。
独りで完璧な藤ヶ谷ゆりなんて、絶対になれない。」
「ゆり、変な意地張ろうとしなくていいんだよ?
みんなの気持ちは一緒のはずでしょ?」
……この言葉の最後に、
ゆりは豹変したの……』
『っ……』
(みんななら、何が原因だったかってわかるのかな……)
「っ……昨日と被ることと言えば、
やっぱり完璧な藤ヶ谷ゆりになるって部分じゃないの?
昨日ゆりは、一人でそれを成し遂げるって宣言した。
私たちの力を借りず……」
『『っ……』』