第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
_ガチャッ!
「「ゆりっ!「ゆりちゃ「ゆりっ!!」」
『『っ!?』』
突然開かれた扉の音、キラがその先に目を向ければ来海をはじめとした
ドルチェの5人とバタフライの4人だった。
どうやら先ほどのゆりの怒声に只事ではないと感じ
部屋に入って来たのだろう……。
「……睨」
だがゆりはそんな9人には目もくれずただユウを睨みつけていた……。
「何も知らないくせに……私のこと、何も知らないくせにッ!!!
ふざけんなッ!!!!」
『『っ……』』
「「っ!?」」
そして再び声を荒げるゆり、その様子に来海達は驚きを隠せなかった。
今まで見たことないゆりの姿に呆然としてしまう面々、ゆりは踵を翻し玄関先に足を進めた。ゆりの視線の先には
来海達が居るはずだがゆりは気づいていないのか気に留める様子がなく
そのまま搔き分けて部屋を出ていこうとした。
そんなゆりを引き止めようとした来海は
咄嗟にゆりの腕を掴んだが……
「ゆりッ!!」
_バシッ!「触んなッ!!!」
「っ!!?」
だがゆりはすぐに振り払い急いでローファーを履くと
そのまま部屋から走り出した。
来海は咄嗟にその場にいる全員に声を荒げた。
「っ早くゆりを捕まえてッ!!
あのままじゃ大騒ぎになるッ!!!」
「「っ!!」」
来海はゆりを追いかけるべく後を追うように走り出した。
呆然としていた他の面々も来海に言われるがままにゆりを追いかけた。
『っ……ユウ、私たちも行くわよ……!』
『っ……』
キラも後に続くようにユウを抱っこしたまま走り出した。
そんな中、来海は走りながらもそれぞれに指示を出した。
「凪咲は警備に連絡!警察にも通報するよう指示して!!」
「っえぇ…!」
「千鶴!アンタは涼介さんに連絡!!」
「分かったわッ!!」
凪咲と千鶴はそれぞれポケットからスマホを取り出しそれぞれに連絡、
来海はさらなる指示を仰いだ。