第7章 ☆Story25☆ 収束
「向こうに着いたら電話するね!」
『あぁ、今日はゆっくり休めよ?』
「うん!じゃあねっ」
『あぁ。』
太輔との会話を終えたゆりはスマホを涼介に渡した。
「あ、もしもし山田です!
それじゃ、責任をもってゆりちゃんを預かりしますので!」
『あぁ、ありがとな山田くん。』
「はい!
ぁ、多分のちにご家族宛にライブのチケット渡すことになると思うので
もし来れたら来てくださいね!」
『あぁ、その時はそうさせてもらうよ。
じゃあゆりを、お願いな。』
「はい!」
こうして涼介も太輔との会話を終えて電話を切った。
「……なんか、パパと話したら色々とすっきりしました。」
「俺も、ゆりちゃんがいつもの感じに戻ってよかったよ。
それにしても、
破られた服が三船くんの選んでくれたワンピースじゃなくてよかったね。」
「ですね(苦笑)
……あ!」
「ゆりちゃん、どうしたの急に……」
「っ憲吾と内山さんの試合……」
「っぁ……そうか……2人とも、
試合を放り投げてきてくれたんだったね……」
「っどうしよ……2人にとって、大切な試合だったのに……」
ゆりは突如罪悪感に見舞われた……。
「……。」
涼介は複雑な表情を浮かべながらゆりを見ていた。
「っ私があんな事にならなかったら、2人は来なくて済んだのに……
試合に、出れてたはずなのに……」
「ゆりちゃん……」
「……。」
「……今は、考えても仕方ないよ。
とりあえず、ホテルに向かうよ?」
「はい……」
ゆりは再び重い気分で涼介とともにホテルに向かった。
_ホテル
ホテルに着きチェックインを済ませたゆりは
ドルチェのメンバーもいる階にエレベーターで向かった。
ちなみにゆりたちの泊まる階は主に芸能人やスポーツ選手など
有名人が利用する部屋となっている。
「ここがゆりちゃんの部屋だよ。
左隣の2部屋は愛美ちゃんと千鶴ちゃん、向かいが
来海ちゃんでその右隣2部屋が来夢ちゃんと凪咲ちゃんになってるから。」
「はい、ありがとうございます。」