第7章 ☆Story25☆ 収束
「「っ……」」
ゆりと吾郎は少し驚いた様子で
仮面ティーチャーのほうに顔を向けた。
_ペコッ「……。」
その一方で涼介は仮面ティーチャーに向かってお辞儀をした。
仮面ティーチャーは何事もなかったかのように立っており、
翔は仮面ティーチャーの元に歩み寄った。
「あなたも大丈夫ですか?」
『っはい……少し背中を打ったくらいですから、大丈夫です。』
「念のため、病院で診てもらってください。
もしまた何かあったら大変ですから……」
『……わかりました。』
「警察もすぐにやってきます。
班田くんは、間違いなく少年院行きでしょう……」
『……班田と、少し話をしたいのですが……』
「……あなたなら、そう言うと思っていましたよ。
あなたの言葉が、どこまで届くかわかりませんが……」
『それでも、生徒はみんな俺にとって大切な奴らです。
自分のクラスや学校の生徒だけじゃなくても……』
「わかりました……_ピーポーピーポ…
どうやら、救急車のほうが来たようですね。内山くん、三船くんを……」
「っは、はい……!」
「っ憲吾……」
ゆりは心配そうに吾郎に抱きかかえられる憲吾を見た。
「大丈夫だゆりちゃん、憲吾はこれくらいじゃ死なねぇよ(微笑)
一応これでも元・”悪のカリスマ”だからな!
ゆりちゃんがいんのに、そう簡単にへこたれねぇよ……
だからゆりちゃんは安心して……って、
あんなに怖い思いしたのに安心しろなんて無理あんな(苦笑)」
「っいえそんな……!」
「あと、俺からも謝らせてくれ。俺らが班田と関わってたばかりに
ゆりちゃんを巻き込んじゃって……。
山田さんも、本当にすいませんでした……
大事なゆりちゃんをこんな危険な目に合わせちゃって……」
「ううん、君たちは何も悪くないよ……あ、
救急隊の人が来たから早く三船くんを……」
「っはい!
んじゃゆりちゃん……憲吾が無事意識取り戻したら
憲吾のほうから連絡入れるように言っとくから……今日はゆっくり休めよ。
それで、韓国と中国のライブツアー頑張れよ!」
「っ……はい(微笑)」
ゆりは少し口角を上げながら微笑んだ。