第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
「はッ……どうせなら、一発で仕留めてもらいたいものだな……
腕もまだまだのようじゃねぇか三船……」
「っ響さん、喋ったら傷口が……
伊集院さん、響さん助かりますよね……?」
こんなところで響さんが死ぬわけない……
伊集院さんの技術があればきっと……
「っ……ここには万全な医療器具はございません……
急所を外れたとはいえこのままにしておけば……」
「っ!?
っそんな嫌だよ響さん!!」
これを本当にあの憲吾がやったの?
そんな……嘘だよ……
響さんがこのまま死ぬ?
やだよそんなの……
「っ…ゆり……」
「っ……」
響は微かに残った力を動かし右手をゆりの頰に置いた。
その手にはゆりの涙が伝った……。
「自分の死際くらいわかる……どうやらオレも、
ここまでのようだな……」
「っそんなこと言わないでよ!!
まだ治療すれb「もういい……」響さんッ!!」
「オレは所詮、犯罪組織のカシラ……どのみち地獄行きだ。
お前とは逆のな……最期にお前の腕で死ねるなら、それでいい……」
「っ……響さん……」_ギュッ…
ゆりは響を胸に抱いた。
そしてゆりも察した、もう響は長くないと……
私たち、ここで終わっちゃうの……?でも、もうなす術がないなら……
せめて貴方の願いを……。
「ゆり……」
「っ響さん……私はこれからどうすればいいの……
私はもう、元の世界には帰れないのに……
私、独りぼっちになっちゃうよ……」
独りぼっちになる私はこれからどう生きていけばいいのよ……
「……一人じゃねぇ、伊集院だってまだ残ってる……それに、
まだお前の中には三船が居るはずだ……」
「っ!っそんなのもう居ないよ!!
だって私が好きだったのは今の憲吾じゃなくて前の憲吾だから……
私が好きなのはひb「そう簡単に、アイツが消えるかよ……」っ……」
「記憶を取り戻してんなら尚更だ……」
「っ……」
私の中に憲吾が居る?
そんなの……そんなことある筈ない!
だって、私が好きだった憲吾はいないのに……
今の憲吾を受け入れるなんて私にはできないよ……
「っ……何でそんなこと言うの?
私があれから演技してるとでも思ってたの……?
私は、本当に貴方のことが好きだったのにッ!!」