第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
「ほんとアイツらには見損なったぜ……父親さえお前を見捨てて
あのアンドロイドをゆりの代わりとして扱ってんだからな。」
「っパパはそんな事しない!!
キラちゃんのことも一人の娘だって思ってくれてるだけだよ!!」
昨日のパパだって、私を想ってくれていたから声を掛けてくれた……。
憲吾の言うようにキラちゃんを私の代わりとして扱うなら、
私に声なんてかける筈ないよ……。
「ほんとゆりは優しいな……あんな奴らにまで、」
「っ優しくなんてない、当たり前のこと言ってるだけだよ……
っお願いだから、元の優しい憲吾に戻ってよッ!!」
(こんなの、憲吾じゃないよ……)
こんなの憲吾じゃない……やっぱりこんな憲吾は見たくないよ……
「っお願いだから、元の優しい憲吾に戻ってよッ!!」_ギュッ…!
「っ…!」
ゆりは立ち上がると憲吾に抱きついた。
「っお願い憲吾……これ以上響さんを傷つけないで……
響さんは、私にとって大切な人なの……だからもう……」
「ゆり……」
響は複雑な思いでゆりを見上げていた。
そんな中憲吾の瞳は少し揺らいでいた……。
「っ……大切?コイツが……?」
「っ……憲吾にとって、凄く憎い相手かもしれない!
でも私にとってはもう失いたくない人なのッ!
私には、もうここしか居場所がないから……
今更憲吾やパパ達のところに戻るつもりはないから……
だからお願い、
もう私たちのことは放っておいてよ……」
今更、貴方たちの元には戻れない……
私はこの世界で生きていくしかないから、だから……
「っ……」
憲吾は銃をゆっくりと下ろした、その瞳は少しずつ元の憲吾へ
戻ろうとしていたが樹は悪魔の如く憲吾の耳元で囁いた……。
「あれ?憲ちゃんどうしたの?
ゆりちゃんはまだ悪魔達に囚われてるんじゃない?
それに、憲ちゃんの目的は何だっけ?」
「っ!」
樹の言葉に大きく目を見開く憲吾、
ゆりは憲吾がまた闇のほうへ引き摺り込まれていると感じた。
「っジュリさん!
そんなこと言わないでください!これは私の意思なんですッ!」
っもしかして、ジュリさんが憲吾をこんな風にさせたの……?
わざと憲吾を挑発するようなこと言ってこんな事を……