第1章 あのあとの話。
「…リヴァイ……?」
ノンはリヴァイの腕の中で、何か、温かな物を感じた。
具体的に言葉では表せない、温かいものを。
「…リヴァイ、子供が出来たら名前、何にしよっか…」
「…はっ、バカかてめえは…気が早ぇよ」
リヴァイが笑えばノンは胸の奥にあるものがキュン、となるのが分かった。
ノンは押さえきれない衝動から、つい口にしてしまう。
「…リヴァイ…」
「……なんだ」
「………好きだよ」
「…………」
ノンはリヴァイの胸に顔を埋めて、反応をまつ。
しかし、リヴァイからは何も返って来ない。
「…リヴァイ?」
恐る恐る顔を上げると、そこには今まで、見たことも無いような優しい表情をしたリヴァイがいた。
「…っとに、てめぇは…」
「…わっ!」
不意に体が離れたと思うと、リヴァイの整った顔がノンの目の前にあった。
「…これを言うのは二回目になるが……」
リヴァイはノンの前髪を優しく上げると、額に小さく、ちゅっと、キスをこぼした。
「愛してる」