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気持ちいいことしませんか

第7章 『許すと、思う?』







「………」




ここは、どこですか?
気付けば、いつの間にか窓からは暖かい朝の日差しが入り込んでいて。
どうやら知らないベッドの上。
昨日のお部屋でも、お家でも、ない。
真っ白に統一された広いお部屋の中央には、やっぱり真っ白な小さなかわいいテーブルがひとつ。
と、オフホワイトのファブリックソファー。
あるのはベッドと、この2つだけ。



ここは、どこですか?





「華、起きた?おはよう。もうお昼だけど」
「薔さまっ」



白いドアが開いて、入ってきたのは薔さまで。
不安だった気持ちが不思議と軽くなってきました。


「薔さまっ」
「華、ご飯食べれる?そろそろ起こそうかと思ってたんだ」
「薔さま、ここはどちらですか?お家は?学校は?」
「大丈夫だよ」


世継ぎ早に早口で問いかければ、落ち着いたご様子で薔さまが微笑む。


「華は、なんにも心配いらないから。はい、あーんして?」
「薔さまっ」
「華、ホットケーキ食べない?蜂蜜とバターたっぷりだよ。……あーん、出来るよね?」

「………」


たくさんの疑問を強引に飲み込んで、素直に口を開けば。
甘くて美味しい味がお口いっぱいに広がっていく。


「美味しい?」
「はい、薔さま」


薔さまがここにいらっしゃるのだから、たぶん大丈夫。
きっとあたしがなかなか起きないからまた、薔さまが運んでくださったんだわ。
きっと、そう。



だけど。




ジャラ……



右足を動かした時に感じた負荷と、聞こえた音に思わず視線を向けた。



「もうこれで、逃げられないよね?」
「え」


あたしに合わせて視線を向けた薔さまの、いつもと変わらない声色。
思わずそのままに、薔さまを見上げた。


「学校にはちゃんと届出しといたからね」




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