第8章 〝仇〟(※裏有)
「だ…だって雄英に入ってから訓練ばっかだったし…それより、ほんとに恥ずかしいから、服直してよ…!」
「それは断る…」
「んっ…」
そう言って消ちゃんは唇を重ねた。すぐに離れたけれど、その表情は何か言いたげで。
「…そんな顔赤らめて、目をうるわされたら…理性が効かなくなる。優しくしてやるから、俺に任せとけ」
「え、ちょっと…消ちゃ…んんっ」
私の言葉を聞く前に、彼はさっきとは違うキスを落とす。
「俺は、お前の全部が欲しい…いいか?」
「…私でいいの…?まだ15歳の子どもだよ」
「ああ…」
すると消ちゃんは私の耳にその唇を寄せた。
「あっ…ん…」
私は咄嗟に口を塞いだ。
なんて声を出してしまったんだろう…!恥ずかしい…!
そう思っていた矢先、その手はすぐに引き剥がされてしまった。
「口、塞ぐな」
「だっ…だって、恥ずかしい…!!」
「そんなこと考える余裕すら無くなるから、離しとけ」
「でも…んっ……ん…ぅ…」
再び重ねられた唇からはちゅくちゅくと、口腔の中で舌が動き回るたびに、いやらしい水音が聞こえる。角度を変えながら、何度も舌を絡ませては吸われ、仰向いた私の口端からは呑みきれない唾液が零れ落ちる。次第に激しくなるキスに、私はいつの間にか消ちゃんの胸をトントンと叩いていた。
「…ふ……ぁっ…」
唇を離すと、二つの口からつぅ、と銀色の糸が引いた。消ちゃんは私の手を放させると、掌を合わせる形で自身の指と絡ませて、ベッドに押し付けた。首筋に唇を這わせ、舌先で嘗めて音を立てながら吸い付き、あの時のように証を付けていく。
「…んっ…ん…」
彼が吸い付く度、私の口からはの小さな声が漏れる。首筋から胸元へと唇を移し、器用に私のパジャマとブラジャーを完全に脱がす。あらわになった胸の頂を消ちゃんは舌に含んだ。
「…あ…んっ……消ちゃ…っ…!」
大きな手でその胸を揉みしだきながら、頂を舌先で軽く転がし、ねっとりと嘗められるたび、肩が震える。
「―――消太…だ…。」
耳元で、心の奥に響くようなその低く甘い声に囁かれ、私の心臓はどうにかなりそうだった。彼の暖かい腕に抱かれて、私は身も心も蕩けてしまいそうだと思った。
「ぁ…あ……しょう…たっ…」
彼の無骨な指が太腿を弄り、内腿から上の方へと滑る。