第7章 熾烈を極めし、雄英体育祭
「有り得ねえ…だって2位はフレイムヒーロー…エンデヴァーの息子だぞ!」
「えっ…あのNo.2ヒーローの!?すげえ血筋じゃんか!そんな奴を翻弄するあの女子生徒、一体何者なんだ!?」
「…ああ!思い出した!ほら、USJ事件でイレイザーヘッドと一緒にヴィラン連合とかいうヤツらと戦った生徒だよ!」
「まじかよ!?」
『先頭がひと足抜けてダンゴ状態!上位何名が通過するかは公表してねえから、安心せずに突き進め!!そして早くも最終関門!かくしてその実態は…一面地雷原!怒りのアフガンだー!地雷の位置はよく見りゃ分かる仕様になってんぞ!目と腰酷使しろ!ちなみに地雷、威力は大したことねえが音と見た目は派手だから失禁必至だぜ!』
『人によるだろ…』
「…なるほどな。こりゃ先頭ほど不利な障害だ。エンターテインメントしやがる。」
「はっはあーっ!俺は関係ねえ!てめェ、宣戦布告する相手を間違えてんじゃねえよ!俺が優勝したら、さくらは俺の女になるって約束してんだよ!」
「してないからっ!!!」
『ここで順位が入れ替わったーっ!!喜べマスメディア!!お前ら好みの展開だぁああ!!しかし1位は変わらず雄英イチの美少女!さあこっから大逆転劇はあるのかー!!!後続もスパートをかけてきた!!!だが引っ張り合いながらも…先頭3人がリードか!!?』
「先頭はもうそんな所に!?」
後方を走る緑谷は焦り始めていた。
ーー地雷は踏みつけて信管が作動するタイプだ。威力は体が少し飛ぶくらいだ…けど体勢崩しちゃえば連鎖的に爆発してかなりのタイムロス…!ダメージと体力面を鑑みても速度を殺してでも避けていくのがベター。跳躍系の人たちも迂闊には跳べないし、先頭ほど避ける地雷は多い。妨害も盛んでスピードは出せないだろう。
「(目を凝らせ!前方の人が避けていく場所!入口付近は警戒意識が一番高いからだ…!地雷が沢山残ってる!大丈夫!ここで焦るな…!)」
何かを閃いたのか、緑谷はゼロインフェルノの装甲の破片を地面に突き刺し始めた。
「対人地雷なんて深くても14~15センチくらいだ!これですぐ掘り出せる!よしよし!」
「何やってんだ緑谷!」
『先頭四楓院・轟・爆豪!!最終関門を今抜けそうだが…!!』