第23章 Girls! 〈女子組〉
「何かさ、私達三人で遊ぶの久し振りじゃない?」
「確かに」
今は十月下旬。テストという物以外は特にイベントがない。皆テスト前だと勉強に忙しくなるから、十月の内に遊んじゃおうという作戦だ。
『やっぱり十一月前だと少し寒いね』
「ほんと、もうセーター系着てもオッケーだよ」
「ね。そういえば今日は何するの?」
「ふふん。そう言われると思ってちゃんとプランを用意してきたんだ」
おお…。でも、大体こういう時プランを用意してくれるのは乃愛ちゃんなんだよなぁ。
「今日は、ちょっと買い物したら最近できたカフェで女子トーク!」
『おお…!』
買い物か…。確かに冬物買いたいんだよなぁ。
「よし、行こう!」
「お〜!」
『あはは…』
服を安く売ってるところで冬物を見つける。秋物は着れる期間短いから、お金に余裕ある時にして、今は冬物を買いたい。
「星羅、これ良くない?」
『あ、これ良いかも…』
「試着してみる?」
『うん』
緑のサスペンダー付きスカートで、今着ている白のセーターに合わせれば良く似合う。着ようと思って着てみるけど…胸の紐どうするのが正解なの?
『あ、あの、乃愛ちゃん…?このサスペンダーの紐どうすれば…』
「どれどれ…あぁ、これは…こうしてっと」
サスペンダーの紐を緩めてくれて、可笑しくは見えない、と思う…。
「もしかしてさ、星羅ってもう鬼道君と…」
『や、やってないよ⁉︎』
「何だ、びっくりした。予想してたより星羅って胸デカかったんだね」
『そ、そういうのは良いから…!』
「別に同性だから大丈夫だって」
そ、そうなのかな…?というか、高校生でもうそういうのとかする物なの…?
「星羅ちゃん、これどうかな」
『これ、瑠璃ちゃんに似合いそう!』
「ほんと?それなら着てみようかな…」
瑠璃ちゃんが試着するのはグレーのチェックのワンピース。結構上品で、後ろからチャックを閉めるタイプ。
「星羅ちゃん。後ろ閉めてくれないかな」
『うん』
「どうかな、似合う?」
『うん、私は良いと思うよ』
「じゃあ、今日はこれ買おうかな…」
やっぱり皆冬物が欲しいんだろうなぁ。クリスマスとか、デートしたりするのかなぁ。
「皆決まった?」
『うん。乃愛ちゃんは何買ったの?』
「私はこれ」
乃愛ちゃんが見せてきたのは、赤のハイウェストスカート。確かに乃愛ちゃんに似合いそう。