第71章 クマ再び
「あら、気づいてなかったの?」
「その名前メチャメチャ知ってる~~~!!!」
「いろんな本に載ってる~~~~~~~~~!!!」
「確かに誰でも一度は聞く名だ。」
「G(ゴールド)・ロジャー。そういうルーキーが昔いた様な、いなかった様な…」
みんなも当然のごとく知っているようだった。何で泣いてんのかは知らないけど…ブルックはまた年期あるような言葉を……海賊王がルーキーって…
「何でそんな大物とタコが知り合いなんだ。」
「ハチはな…20年以上前に…私が海で遭難した所を助けてくれた。」
「この人の命の恩人なのよ…まだ子供だったけどね。」
「以来、コイツが“タイヨウの海賊団“に入るまで仲良くしてた。」
「アーロンだろ?」
凄い縁なんだな…てことは、レイリーさんがロジャーの船に乗る前の話ってことかな?当然レイリーさんが乗った船が世界一周するなんて知らないわけだし…
「しかしよ、ゴールド・ロジャーは22年前に処刑されたのに、副船長のあんたは討ち首にならなかったのか…一味は海軍に捕まったんだろ?」
「捕まったのではない…………ロジャーは自首したのだ…政府としては…力の誇示の為…あいつを捕らえたかの様に公表したかもしれんがな…」
「…………“海賊王”が自首!?なんで!??」
「………我々の旅に…限界が見えたからだ。……あの公開処刑の日から……4年程前か…ロジャーは…不治の病にかかった…誰も治せない手の打ち様のない病にさすがのロジャーも苦しんだが、当時海で一番評判の高かった灯台守でもある医師、双子岬のクロッカスという男だけがその苦しみを和らげる腕をもっていた。我々は彼に頼み込み、“最後の航海”に船医として付き添って貰い、ついにその3年後ロジャーの命を取り止めつつ………不可能といわれた|偉大なる航路《グランドライン》制覇を成し遂げたのだ。」
そうか、ロジャーは捕まったんじゃなかったのか。取り止めてたってことは、ロジャーの余命が少なかったから自首したのか…?そんなの海軍の思う壺じゃないか…