第70章 ヒューマン・ショップ
「“偉大なる航路(グランドライン)”の入口から山程入ってきた海賊団は、今はもう数えられる程……“偉大なる航路(グランドライン)”はいわば巨大なサバイバルトーナメント。各ルートでここまで生き残った海賊達はまさに選りすぐりの精鋭なのよ。この中の誰かが次世代の海賊達を引っ張ってく存在に成長するかもね。いずれにしろこれだけのルーキーが一気になだれ込めば、新世界も只じゃ済まないわ。キャプテン・キッドがキミより賞金が高い理由はね…あのコ達が民間人に多大な被害を与えてるから……カワイくないでしょ?だから私は断然モンキーちゃん達を応援してるわ!!」
そうか…大海賊時代、海賊なんてその辺にウヨウヨいるって思ってたけど…ここにいるのは生き残った猛者達なんだ。ルフィより下だからと言って弱いとは限らない…いや、むしろ強いって思ったほうがいいのか。
「まー、おれはとりあえず楽しけりゃいいや。でもそんな荒れた町にいるって心配だな、職人のおっさん。」
「ウチの人なら大丈夫よ。ボーヤ達の100倍強いから。」
挑戦的な笑みを浮かべたシャッキーさんは、とても職人さんのことを信頼してるようだった。そういえば、シャッキーさんは職人さんとどういう関係なんだろうか。女作って泊まってる、って言ってるくらいだから夫婦ではなさそうだけども。まぁいいか。
「じゃあ気をつけて行ってらっしゃい。海軍は大物ルーキー達がこの諸島に上陸してる事くらい当然知ってるわ。」
「……マ…マズイですね、じゃあ……いつ攻めて来るかもわからないわけですか。」
話はあらかた終わり、そろそろ職人さんを探しに行こうと立ち上がった。長くここにいるのもご迷惑をおかけするし、ルフィの言う通り早くコーディングをしてもらいたいしね。
「でも大丈夫よ。これもルーキー達の合わせ持つ“運”かしら。今、『海軍本部』はそれ所じゃない程に“別件”に掛かり切りで忙しいハズ。おそらくね。相当な問題が起きない限り、海軍が大戦力をこちらへ向ける事はないわ。だから正確には『騒ぎを起こさない様に気をつけて』ね。」
「あー、そうなのかわかった!!ありがとな、行ってくる!!コーディング職人のおっさん探し!!」