第69章 世界貴族
「うんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜めェ〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「ね!?はっちんのタコ焼きは世界一でしょ!?」
私達は今、大量のタコ焼きをご馳走になっている。もちろんハチの奢りだ。約束のタコ焼きをいっぱい食べれて、ルフィもたこ焼きを食べる手を止める様子がない。
「止まらねェ!!やめられねェなんてうめェタコ焼きだ!!!」
「確かにうめェ…どうなってんだこのソースの味の深み。」
「屋台船っつーのがこれまたオツだしな。」
「ハフホフホフオフ!!」
「私タコ焼きなんて文化に初めて触れます。美味しい〜〜ですね〜〜!!!」
「ニュ〜〜!!どんだけ食っても今日はタダだぞっ!!おめェらがおれ達を助けてくれたお礼だからな!!」
みんなも際限なくおかわりしている。よく食べるこの船の男達にとって、タダほど嬉しいものはないだろう。私なんか船1杯でお腹いっぱいになるのによくあんな食べられるものだ。
「で…どうだ?…あの…ナミは……?その…味は…」
ハチがそう言った瞬間に空気が一瞬で固まった。黙って食べてたナミが、ゆっくりとハチの方を向いた。その緊張感が怖くて、私もカウンターで食べてたみんなも固まる。
「……これで何かが許されるってわけじゃないわよねェ…」
「いやっ!!勿論そんな!!そういう意味で言ったんじゃねェよ!!?味はどんなかなーって!!……………!!ホントに!!」
「…………………すっごくおいしい!!」
「ニュ〜〜〜〜、そうか?そうか?」
にっこりと最高の微笑みで返したナミに、明らかにほっ、とした様子のハチ。よかった、確かにこれでナミの過去が精算されるわけではないけど。今この瞬間笑顔を浮かべてくれているってことがとても嬉しい。でも、ハチがすっごくビクビクしてたってことは、ナミの怖さをハチも知ってるってことだよね。魚人をもビビらす怖さ、ナミ恐るべし…