第68章 ボスの素顔
「“眠り歌・フラン”!!!」
ブルックがバイオリンを弾くと、ブルックの目の前にいた敵がいきなり眠り始めた。トビウオまでも寝てしまって、そのまま海へと急降下していく。
「ヨホホホ、音楽は力です。失礼!!!」
「どわーー、寝てたァ!!!」
下に落ちてきたところを剣で攻撃をする。音楽で眠らせてから攻撃だなんて…そんな即効性で眠らせられるって凄いね。
「やるなブルックの奴っ!!楽しくなってきた!!おれも行くぞっ!!」
「あっ!!ちょっとルフィまたあんた!!」
ルフィはまた性懲りもなく空に飛んでいるトビウオに手を伸ばした。ナミの静止も虚しくあっと言う間にトビウオに飛び込んだが…そのトビウオはブルックの攻撃を受けていたらしく眠っていた。おかげで操縦が効かず、今度は大きな建物の中に突っ込んだ。
「………あ〜…あ、」
「ほら、あんたもぼさっとしてないで戦いなさい!!あいつのことはもう放っときましょう。」
ぼー、とルフィを眺めていたらポン、とナミに肩を叩かれた。そうだ、まだ空にはビュンビュンと飛び回るトビウオがいる。隙を見せてたら攻撃されてしまうかもしれないのだ。
『一騎で行くな。編隊を組め!!』
「え?」
『編隊飛行で攻めろ!!!』
「え?」
「いやその変態じゃないから。」
いちいち敵の指示で反応するフランキーが面白い。自分が変態だって自覚して、変態に誇りを持ってるって凄いよね。最強の変態じゃん…ちょっと自分で何言ってるか分かんなくなった。
「来た!!」
「女か!!もったいねェが皆殺しの命令!!」
「殺せるかしら?いらっしゃい♡」
マストにはナミとロビンが。いや…あのナミは蜃気楼で偽物だ。本体は安全な甲板にいるからってあんな強気なこと言っちゃって。偽物だと思っていない敵はまんまと騙されて攻撃をする。しかし蜃気楼な為攻撃はすかしてしまうのだ。
「残念、“ミラージュ=テンポ”。前方の雷雲に注意してね♡」
蜃気楼のナミに気を取られた敵は、そのまま止まることもできず予め用意されてた雷雲に突っ込んでしまった。あれは痛いな…ロビンはロビンで自分の能力で敵を倒していくし本当にみんな逞しいな。