第67章 人魚ケイミー
「申し遅れました……!!私!!死んで骨だけ、名をブルックと申します!!フダツキでございます!!通称“鼻唄”のブルック!!懸賞金『3千300万ベリー』!!昔とある王国の護衛戦団の団の団長を務め、その後ルンバー海賊団船長代理“音楽家兼剣士”。今日より麦わらのルフィ船長にこの命!!お預かり頂きます!!皆さんのお荷物にならぬ様に!!骨身を惜しまず頑張りますっ!!!ヨホホホホホ〜〜〜!!」
「よーーし、もいっちょ乾盃だ〜〜!!!」
こんな正式に仲間に入ったのは始めてだ。本当はこんな感じでやらないといけないのだろうか。まぁいいか…改めて、ブルックが仲間になったということで。
「よかったねぇ、みんな。念願の音楽家…ブルック、よろしくね。」
「ヨホホホ、えぇ、よろしくお願いします!……ってあれ?」
「え、なまえ!?」
「おはよ〜…ルフィ、体大丈夫?」
ぬっ、とルフィの後ろからブルックに挨拶をする。気合十分、そう答えてくれた後、驚いたように素っ頓狂な声を出す。みんなも驚いて一斉に注目を浴びる。ダメージを弾き飛ばされたルフィの体はどうなってるのか、純粋に心配だったのでそう問えばルフィに両腕を掴まれた。
「お前、怪我は!?ゾロはボロボロになってたけどよ、お前は怪我なくて……クマみてェなやつに何もされなかったか!?」
「されてないされてない、大丈夫だよ!私よりもゾロの方がヤバイと思うよ…私は治癒して倒れただけだし!」
「治癒して倒れただけって……」
あれ、この感じだとサンジはみんなに何も言ってないのか。サンジを見ると、小さく横に振って否定していた。じゃあこれ言わないほうがいいのかな。おい、何かあったのか?なぁ!!としつこく聞いてくるルフィをどうやってかわそうか。
「……えーっと、……あ〜……ま、まぁまぁ…みんな無事でよかったじゃない。ヤボなこと聞かないの。」
「…ぶっ、」
え〜、と不満げに不貞腐れるルフィ。視界に我慢できないように吹き出したサンジが見えた。そんなに面白いこと言ったかな私。でも、これでいいんだよね。