第66章 2人目の七武海

『私の言っている意味はわかるな？モリアの敗北に目撃者がいてはならない。世界政府より特命を下す…！！“異世界人”除く、麦わらの一味を含むその島に残る者達全員を抹殺せよ…』

「………た易い。」

『では、報告を待っている…』

無茶苦茶だ…これが本当に市民を守るっていう世界政府の命令なの？私が悪の方にいるのは分かるけど、海賊だもん。それと気になることがもう一つ。異世界人、除く…それってつまり私のことだよね。思わずナミと顔を見合わせるが、ナミはナミで顔が青くなっていてそれどころではない。

「…そんな、“七武海”と連戦なんて…！！」

「お前ら下がってろ…おれがやる！！」

「気をつけて！！なにかの能力者よ。あいつが手で触れた人間が…！！消える所を見た……！！そして本人は瞬間移動するわ！！……あの手が…危ない。」

クマは手袋を外した。瞬間移動、能力者…モリアと戦ったから言えるけど、七武海の強さは伊達じゃない。油断するわけじゃないけど、そんな連戦で本来戦うもんじゃないって…すると、クマは最初いた所から私達がいる下に現れた。

「出たァ！！！」

「でけェっ！！！」

「いつの間に！！？」

「くろっ！！やっと自由になれるのに！！こんな所で死んでたまるかァ！！！やっちまえェ！！！」

「やめなお前達！！！相手が悪すぎる！！！」

半ばヤケクソに海賊達がクマに襲いかかる。クマが最前列の男の腹に手をかざす。すると、男の真後ろにいた男3人程がかざされた男と同じ、腹にダメージをくらいすっ飛んでいった。

「触れてねェ奴らまでっ！！！」

「何かが貫通した！！」

「また消えたぞ！！」

瞬間、今度はゾロの背後に移動をした。いきなり目の前に現れたクマに驚き1歩後ろに下がってしまう。大きい…モリアにも負けない大きさだ。

「“海賊狩りのゾロ”。お前から始めようか……」

ゾロが狙われてる。狙いはルフィじゃないのか…でも、今気絶してるルフィが狙われるのは分が悪い。ゾロの後ろでいつでもフォローできるように戦闘態勢に入る。