第9章 VS道化のバギー
「バラバラ砲ーーうっ!!切り離し!!」
「うわっ」
短剣をもった右腕だけルフィに放ったが、ルフィは寸止めのところで止めた。が、腕からさらに分解して、ルフィの左目の辺りと帽子を切ってしまった。
「この野郎ぉ!!」
「なんだ?顔はキズつけちゃマズかったかい。」
「よくもこの帽子に傷をつけやがったな!!これはおれの宝だ!!!この帽子を傷付ける奴は絶対許さねぇ!!!」
ルフィがいつになく大声で怒った。シャンクスの帽子か…大切にしてるっていうのはずっと見てて思ってた。でも、こんなに怒るとは思ってなかったなぁ。
「そんなに大事な帽子なのか?」
「そうだ!!」
さっき切り離した手を投げるバギー。一歩先に気づいてルフィは避けた…が、狙いは帽子だったようだ。
「大事ならちゃんと守れ!!」
帽子を真っ直ぐに貫いた。
「あ……」
「がはははは!!こんなくたびれた帽子の何が宝だ!!」
「それはシャンクスとの誓いの帽子だ!!」
バギーの手元にある帽子を取り返しにルフィはバギーへと走る。
「何い?…て事ぁこりゃシャンクスの帽子かよ。道理で見覚えあるわけだぜ…!おれとあいつは昔同じ海賊船にいた。……つまり、海賊見習い時代の同志ってわけだ。」
「は、はぁ!!?」
思わず声が出ちゃったよ。バギーとシャンクスが同じ船に乗ってたって?じゃあバギーってロジャーの…海賊王の船に乗ってたってこと?……あー、思い出したわそうだった。同志って言っても二人の中はどっちかっていうと仲悪かったよね。顔を合わせれば喧嘩。だけど、喧嘩するほど仲がいいっていうことばあってる感じの仲の悪さだった。
「な、何…!?」
「あ、ごめんね…何もない。」
「シャンクスは偉大な男だ…お前と同志だと!?」
「バラバラ緊急脱出!!」
「一緒にすんな!!!」
また首をやられるのかと思ったらしいバギーは首だけ体から外したが、ルフィは腹に1発入れた。きれいに入ったなぁ。
「ちきしょう、おれの宝をあんなにしやがって!!つばまで吐きかけやがったな!!」