第63章 その名はオーズ
「………!!ペローナ様に……!!手を出すなーー…!!!」
「どわーーーっ!!!」
「ウソップ!!!」
クマシーの渾身のアタックにウソップが逃げるのに集中してしまう。慌てて氷を出して空中を滑る。ウソップを掴んで安全なところに移動する。
「お前………っ、追っかける時それ使えよ!!!」
「はっ、確かに!!!腐れ盲点だったわ!!」
「うるせぇええ!!!」
気づかなくて本当に驚いた。その時にパッ、と思い出したローラのあの癖のある1言。冗談で言ったのに、全力で怒られてしまった。
「と、とにかくクマシーは私がやるから!!」
「おう!!オレはホロホロ女を!!」
そう言って2手に別れることになった。心配なのはウソップだけど…でも逃げてたってことは、勝ち目がないからってことだよね?じゃあ大丈夫かな…何て心配するのもウソップに失礼か。
「…あ、新しい塩貰うの忘れてた……」
「そこをどけーーーっ!!!」
突進してきたクマシーは、本当のクマのように迫力があった。というか、今更クマの迫力で怯える私じゃないけど。塩がないから浄化することはできないので、とりあえず1回再起不能にして後で口の中入れよう。
「………さてと、じゃあちゃっちゃとその腕千切っちゃおうかな〜」
私も余裕がでたものよ。でも実際自分の能力分かってきたし、何より仲間に隠しながら戦うことをしなくていいのが凄い楽なのだ。早速クマシーを再起不能にするべく水を刃物のようにきって足から千切ろうと攻撃をする。ぬいぐるみだと舐めてかかったら千切れるどころか跳ね返ってきて驚いた。ぬいぐるみの見た目をしていても、ゾンビはゾンビってわけね。一筋縄じゃ行かなそう…