第63章 その名はオーズ
「ルフィ……!!!」
あのルフィが簡単に捕まって、あんなに簡単に影を取られちゃうなんて…今出たら私達まで影を取られるハメになるため、ここから出ていくことはできないけど。今すぐにでもルフィの元へ行きたい気持ちもある。
「どうしたの!?…今の…見た!?」
「“影”だよ…“影”を切り取られた……!!!」
「そういう話…!!あのガイコツ…ブルックがしてたよな。」
「影を取られたって…!!じゃ、ブルックもあいつに!?」
「信じられねェ…そんな事、何でできるんだ??」
あれは医学でも何でもない、影を操る能力なんて早々できるわけもない。きっと悪魔の実の能力者だ。ボソボソ、と話してたらクマシーの主人にバレてしまう。一旦隠れて様子見だ……
「キシシシシシシ!!!コイツはおれを“海賊王”にまた一歩…近づけてくれそうだな。ボグバック………!!」
「あんたと出会って10年、こんな日の為に力を尽くして造り上げた900号。その影を入れれば史上最強のゾンビとなり、必ず我々の大きな力となりましょうな!!」
「おいらが世界中の“墓場の王”となる日も近いってわけだな。」
「世界中のかわいい者達をみんなゾンビに変えて、私に服従させる夢の王国も目前か!!」
「そうさ!!どんな生意気な野郎も“影”にすれば絶対服従。世の中は素直なゾンビの世界になる。これ程の部下がいりゃあの時…!!“新世界”でカイドウの馬鹿に敗れる事もなかったか…!!!目覚めさせてみようじゃねェか、キシシシ!!ギョロ!ニン!バオ!!特別(スペシャル)冷凍室の扉を開け!!」
「「「ヘイ!!ご主人様!!」」」
君達そんな野望もってたの…でも誰かを服従できるのはいいとして、それがゾンビってそれでいいの?とは思う。それにご主人様って奴…新世界って言ってた。コビーが言ってた新しい海の名だよね。そこに行ってたってことは、コイツ相当強いんじゃ…
「スパイダーマウス!!麦わらのルフィ本体を船に捨てて来い。糸を解くのを忘れるな、そのまま死なれちゃ困るからな。」
「へい!!」
「ちょっとお待ちを!!報告が!!」
「何だ…」
「つい先程“スパイダーモンキー”タララン隊長がやられました!!」
「やられた?…何も影を抜かれたわけでもあるまい…」
「影を抜かれたんですーっ!!!」