第61章 ドクトル・ホグバックの屋敷
「えぇ、私が体を抑えられてたのあんた見たでしょ!?」
「!!………!!…………イヤ、見てねェ!!」
「見たわよ!!」
「それは誘導尋問だ!!お前はおれに裸を見たと言わせて金を請求する気だ。」
「どこまで亡者だ私は!!請求はするけど。」
「いやするんかい。」
金の亡者だもんね、そりゃ請求するか。私の分も請求してくれ。それにしても…透明人間なんているんだな。いや、もしかしたら悪魔の実の能力だったりするのかもしれない。だったとしても女のお風呂を覗くなんてサイテー過ぎる。
「とにかくおれは!!この島で見たものは一つも信じねェ!!透明人間は“気のせい”、ゴーストは“変な鳥”、ゾンビはああいう種族…“地底人”だ!!」
「何それ。」
気のせいだなんて言葉でくくれるようなものだろうか。いや、怖いからこういうふうに考えるしかないのか。でも怖いけど、敵を知っとくというのも手の内だと思うんだけど。
「確かにおれ達は一度死んで“悪魔の実”で蘇ったガイコツに会ったが!!あれは特例中の特例…!!この世に同じ能力は二つ存在しねェし、死者が蘇るなんて事絶対にあり得ねェ!!!そうだろ!!?ああいう生物がいると考える方がまだ自然だ!!」
「そりゃあ医学から考えても…全部あり得ない事で、おれもその方が自然だと思う。でも、Dr.ホグバックが栄光の人生をなげうって研究する程の奇跡がこの島で起きてるのかも知れねェし。」
「あんたあの男信用しすぎじゃない!?」
「Dr.ホグバックは本当に偉大な男なんだぞ!!おれは尊敬してるんだ!!失礼なのはお前だぞ!!何も証拠がねェのに、Dr.とゾンビが仲間だなんて!!」
チョッパーがここまで声を荒らげるなんて珍しい。尊敬してるのは本当に本当らしいな。確かに見た目だけ見ると何となく怪しいような雰囲気はしてるけど…何でもかんでも決めつけるのはよくないか。なんて、ナミと顔を見合わせる。
「…う〜ん確かに…勘でしかないんだけど…不気味なのよね。何もかも…」