第60章 ようこそ、ゴースト島へ
「だがまだほんの入口だ。じっとしてれば、ルフィ達が探しにきてくれる。」
「でもここ海面より下だからなんかおれ恐いぞ。」
「それに探しにきても見つけられないんじゃないかな。」
「そうだな、危険だし人目にもつかねェ。」
「せめて地上の海岸で助けを待ちましょうか。」
「どっちへ行けば…」
その時、奥からのそのそと何かが現れた。継ぎ接ぎだらけで、頭が3つある。どう考えてもこの世に存在しちゃいけない生き物。ゾゾゾ、と一気に恐怖心が膨れ上がる。
「犬?」
「………犬じゃない…ケルベロス〜〜〜〜〜〜
〜〜!!!」
「えええ!!?」
ナミの叫びとともに一目散に反対方向へ走る。そしたら後ろにいるケルベロスも全力で追いかけてくるものでもう怖い。死ぬ気で走るしかない。
「ケ…ケル…!!ケルベロスって!!…いるの!!?」
「いるじゃねェか、真後ろに!!!」
「たしか地獄の番犬だぞ!!」
「じゃここが地獄だ!!」
よくこんな全力疾走しててそんなに会話できるな。私なんて体力がないから走るのでいっぱいいっぱいだよ…いつも走るといっても氷の上を滑って走ってるし………あ。
「止まったら食い殺される、とにかく走れ!!!」
「………………コーンて…………!!!1匹キツネじゃねェか!!!」
振り返ってツッコミをしてしまったチョッパー。確かにさっきからワンワンコーンって鳴き声で追っかけてきたけど。それ触れちゃだめでしょう。そのせいでワンワンゴーンっていう鳴き声に変わっちゃったし。
「怒らせたァ!!!」
「気にしてたんだ!!」
「ゴーンていい始めたぞっ!!!」
「………はぁ、3人共捕まって!!!」
「「「ええっ!!?」」」
トーンダイアルからではなく、自分の手から出した雲。そこに3人を引っ張り上げて堀の上まで上がっていく。空に登っちゃえば、相手が空を飛ばない限り無敵だ。