第59章 新しい仲間と船と

「船の名前、おれからも候補があるぜ。

『サウザンド・サニー号』！！！」

「おおっ！！？おれが今考えてた『ダンゴ・ゴリラ・ライオン号』よりいい！！」

「しりとりかっ！！」

「かっこいいなそれっ！！！」

何かしっくりきた。メリー号の次はサニー号か…何となくだけど、私達の船っぽい。その名前を考えたのはアイスバーグさんだそうだ。ネーミングセンス抜群かよ。

「おれの頭をよぎった『ライオネル親方』より…いいな。」

「私の『暗黒丸』より…」

「おれの『ムッシュひまわり』より…」

「気は確かかおめーら！！！」

ネーミングセンスがなかったのはどうやら私だけじゃなかったようだ。ルフィのは壊滅すぎるけど、ゾロ達のもそれなりにヤバイ。

「千の海を越える船って…素敵ね…“太陽(サニー)”も。」

「待て！！お前ら今のは序の口だ。おれの考えたこの名前こそ本命！！聞け！！この船の名は…」

「アイスのおっさんのやつでいこう！！気に入った！！」

「『サウザンド・サニー』か、いい名前だ！！」

「賛成！！」

「名前が決まると出航の気が引き締まるってもんだな！」

「よろしくな、サニー！！！」

フランキーも何だかんだ考えてくれたみたいだが、その名前はルフィの声によってかき消されてしまった。しかしフランキー以外は満場一致で、文句を言う人はいなかった。

「おいフランキー、そこで何をブーブー言ってる。早く秘密兵器とやらで振り切れよ！！」

「ああ、急げ。おめーの言う通り帆はたたんで、もう軍艦はすぐそこだ！！！」

「わかったよ、うるせェ！！今の内にこの美しい“水の都”を見納めとけ！！あっと言う間に島のかげも見えなくなるぞ！！」

そんなあっと言う間に見えなくなるほど早く逃げられるということだろうか。最終兵器って言ってたけど、この船多分最終兵器1つだけじゃないだろ。

「そうか…じゃ、じいちゃーーーーーん！！それから……！！コビーと…久しぶりに会えてよかった！！！」

「ルフィ、ヘルメっポだよ。」

名前を忘れたのだろうか。まぁ当時は私もあいつのこと嫌いだったけど。ガープはそんなルフィの反応を見てまた砲撃を投げてきたが、ルフィは難なく跳ね飛ばす。