第57章 我らが船
「そもそも“赤髪”って男がどれ程の海賊なのか解っとるのか!?お前は!!」
「………!?シャンクス!?シャンクス達は元気なのか!?どこにいるんだ!?」
「元気も何も…!!今や星の数程おる海賊達の中で……かの“白ひげ”に並ぶ四人の大海賊の内の一人じゃ。“偉大なる航路(グランドライン)”の後半の海に、まるで“皇帝”の様に君臨するそやつらを世に『四皇』と呼ぶ!!!この四人を食い止める力として『海軍本部』、そして『王下七武海』が並ぶ!!この“三大勢力”がバランスを失うと、世界の平穏は崩れるという程の巨大な力。」
「よくわかんねェけど、元気ならいいや。懐かしいなーー…」
よくかんないけどって…四皇…いや、確かに強いなって思ってたけど。あの時はもしかしてシャンクスが四皇だってこと分かってたはずだ。だけどやっぱり忘れてる。シャンクスに帽子を返すのは随分先のことになりそうだぞ。
「……あの“赤髪”とつながりが……!?」
「シャンクスからあの麦わら帽子を預かったの。立派な海賊になって返しに来いって。」
「……聞いてはいたけど、そんなにスゴイ人だとは知らなかった。」
その時、外で海軍が騒ぎ出した。誰か来たのだろうか。海軍が言うには、ゾロが来てるらしい。外に海軍がいるから敵だと思ってるんだろう、大丈夫だって伝えにいきたいけど…
「…どれ、お前ら…止めてみい…!!」
「「はいっ!!」」
ガープさんに言われ元気よく返事をした海兵が2人。ククリ刀を持った男の人が、ゾロに向かって攻撃をし始めた。
「おい!!ゾロ、待て!!!暴れるコトねェんだ、ぶ!!?」
「ルフィ!!」
ゾロにストップをかけルフィを、今度はもう一人の海兵が蹴りを繰り出す。CP9と同じような技を使い、ルフィに戦いを挑むが…CP9のボスを倒したばかりのルフィには通用しなかった。地面に倒され、殴られる直前でルフィの動きが止まった。ゾロの方も切る直前で動きを止める。
「ぶわっはっはっはっは、全く敵わんな!!」
「やっぱり強いや…さすがだ!!参りました…………ルフィさん、なまえさん、ゾロさん、お久しぶりです。僕がわかりますか?」
すぐ負けを認めた海兵は立ち上がり、埃を払う。そして私達の名前を言う…海兵に知り合いなんていなかったはずなんだけど。顔を見てもピン、と来ない。