第55章 叫び
「アニキーー!!!フランキーのアニキー!!」
「アニキ、助けに来たわいなー!!」
「麦わらさん達と一緒に来たぜー!!!」
「ソドムもゴモラも頑張ったんだーー!!」
「アニキ、おれ達と帰りましょう!!」
「ケガはないですかーーー!?」
フランキー一家だ。あの変態みたいな格好は覚えてる。やっぱりついてきてたんじゃん。なんとなくそんな気はしてたから。ルフィはともかくナミはよく一緒に来ることを許可したな。
「て………てめェら……てめェらコノヤロー、誰が助けに来いなんて……来いなんで……だドンダンダデョーーーウ!!!!」
アニキアニキと呼んでいるフランキー一家と、自分の子分達がまさかの迎えに来ていたという事実で喜び泣きしたフランキーの応酬がしばらく続いた。よかったね、と思いながら眺めているとルフィの堪忍袋の緒が切れてしまった。
「うるせェお前らァーーっ!!!」
「「いや鬼かっ!!!」」
「ロビンが待ってんだ、早く橋をかけろ!!!」
「あァそうだなさっさととしろてめェら!!!」
「そうよね!!あんたら急ぎなさいよ、ブッ飛ばすわよ!!」
「そんな取りとめのないナミさんも好きだー!!!」
あぁ、遠いけど久しぶりに仲間達の声を聞いた気がする。まだ距離は遠いけど、絶対に助けてくれるっていう安心感はある。私はロビンが正義の門に連れて行かれないように見張ってないと。
「麦わらァ!!!子分達が世話んなった様だな…今度は棟梁のこのフランキー様がスーパーな大戦力となってやる!!!」
「勝手にしろォ!!!おれはまだウソップとなまえの事根にもってんだからな!!!」
「……いや、横にいるだろ…」
「気づいてないんです、あの人は……」
根にもってくれてるのは嬉しいんだけどね。フランキー実はいい人だったよ、というのもアレなんだけどさ…フランキーが仲間になってくれるだけで結構心強いところではある。
「カティ・フラム!!てめェ…よくも…おれの設計図をォ!!!」
「フランキー!!!」
「「「「「「うわァーーーーーっ、アニキー!!!」」」」」」
怒りで震え狂った長官がフランキーを司法の塔から押し落とした。フランキーはそのまま大滝の穴へ落ちていった。しかも何を思ったか、落ちていったフランキーに続いてルフィ達も大滝へと飛び込んでいってしまったのである。