第54章 司法の塔
「顔を上げろニコ・ロビン……あいつら遂にこんなとこまで来やがった。おめェコリャとんでもねェ事だぞ…お前が仲間達の為に政府から出された条件をのんで連行された事はわかった。だがその政府との協定も……さっきあのバカ長官にあっさり破られたはず。お前が大人しく捕まってるからといってこの先誰が助かるわけでもねェ。もうあいつらの助けに応じてここを脱出するしか道はねェ筈だ……なのに、ずいぶん冴えない顔してるじゃない…まるでお前一人がまだ何かから逃げ回ってるみてェによ…仲間がここで死ぬ事でも恐れてんのか?お前が目を逸してたら、あいつらお前を救えねェんだぞ!!!」
フランキー、君は本当にいい事を言うな。私じゃ到底そういうことは言えそうにないよ…説明ベタだしな。
「今からお前を麦わらに会わせる。」
「え!?」
どういうことだ、と驚いてフランキーを見ると…何か、お尻を膨らまし始めた。え、何これ気持ち悪い…ちょっと引き気味の私、それでも冷静なロビンが凄いと思った。
「ニコ・ロビンを“麦わら”から遠ざける!!!すぐに“正義の門”へ向かうぞ!!!三人を連れて来い!!!」
「ちょ…!!長官殿!!しかしフランキーの……!!ケツが膨張していきます!!!」
「うおォい何だそりゃあ!!!便秘か!!?」
長官がやってくる頃にはお尻がパンパンになっていて。これ爆発とかしない?大丈夫?もしかして爆発して、爆風でルフィ達の元へと行くんじゃ…
「おお…スパンダ…おれは自分の命の淵を悟り自爆という道を選ぶ…せめて憎いお前達を道連れに………!!!」
「何ィ!!?」
「直径3kmの大爆発をもって…おれの人生の幕を引くんだ。止めてくれるな。」
「バカ…!!おいバカ待てやめろ!!!助けてくれ、おれを巻き込むなーーー!!!」
いや、自爆だったら隣にいる私達ももれなく死亡じゃないですか。まぁ…多分これハッタリだろうし、大丈夫だろうとは思うけど。完全に自爆だと思いこんでる長官達は慌てて私達から離れていった。