第54章 司法の塔
正義の門が開くときにすぐ通れるようにしとくってわけか。こいつに戦う手段がないから逃げるってわけね、本当に卑怯だな。でも正義の門が開かない限り、ルフィ達は最後まで追ってくるだろう。その証拠に…
「ロ〜〜〜〜ビ〜〜〜〜〜〜〜ン!!!迎えに来たぞォ〜〜〜〜〜!!!!」
「……ほら来た。」
「ルフィ、」
やっぱりルフィは凄い。司法の塔入り口から構えてた敵を一人でなぎ倒し、ここまで来てくれた。ロビン、君がちゃんとケリをつけないとルフィは大人しく帰ってはくれないよ。
「長官殿!!裁判所の屋上にて……!!“麦わら”をかぶった男が叫んでおります!!……間違いなくあれが一味の頭、“麦わらのルフィ”かと!!!」
「バカいえ!!!さっきおれが見た時ァ…屋上にはブルーノがいたんだぞ!!見張ってたんじゃねェのか!!?あのバカ肝心な時に何してやがる!!!」
「そんなにいうなら、外見てみればいいんじゃないの?ブルーノって人、ルフィにぶっ飛ばされちゃったんだじゃない?」
まぁぶっ飛ばされちゃった、確定だと思うけど。CP9の強さはあの橋の下の倉庫で実感した。まぁ私は何もできなかったわけだけど、でも確信できるのは…ルフィやゾロ達の方が強いってこと。長官は慌てたように元の部屋へかけていった。その後すぐにルフィの気合の雄叫びが聞こえてきた。
「『CP9』に!!!“麦わらのルフィ”及びその一味の“完全抹殺指令”を言い渡す!!!!バスカビルへも伝えろ!!!万が一海賊共に跳ね橋を下ろされる様な事があったら!!!てめェの首を3つ共刎ね飛ばしてやるとな!!!」
バタバタと役人が動き出した。ルフィ達の危険度に焦ったんだろう、今更対策を取ろうとしたってルフィがもうすぐそこにいる時点で止まらない。そう思ったら少し気持ちが余裕になってきて、ニヤニヤが止まらなくなりそうだ。
「……ふふ、やっぱりルフィに不可能はないんだね。」