第54章 司法の塔
「……だからさ、私も…隠し事ずっとしてたから。なんなら小さい頃からずっと一緒にいたルフィにすら言ってないから。黙ってたってことは事情があるってことは私にも分かる。規模が違うかもしれないけど。」
お揃いだね、と笑えばロビンは困ったような顔をした。何を言いたいかというと、仲間のうちに秘密はあってもいいと思うし、言わなくてもいいということ。なんて話してると、超ご機嫌な長官がやってきた。
「ムフフ…」
「スパンダ…………!!」
「…………わははは、おい…ニコ・ロビン。エニエス・ロビー本島より緊急の報告があるらしい…緊急って程でもねェだろうが…予想はつくよなァ?頑張ってウチの兵士を5人もぶっとばした“麦わらのルフィ”がどうなったか。最強の門番オイモとカーシーを前に、お前の仲間達がどうやって踏み潰されたか…………世界政府に逆らったバカ共のなれの果てを一緒に聞いてみようぜェ…」
「…………最低だなてめェ…!!」
「大丈夫、大丈夫だよロビン。長官さん、私はあなたの驚いた顔が見れるのが楽しみです。」
そう、ルフィ達は簡単にやられやしない。5人なんて誤報に決まってる。それに、万単位の兵力が相手だとしても、私達はもっと強力な敵と戦ってきた。ちょっとやそっとで倒れるような仲間はウチにはいない。ロビンはそれをまだ理解していない。
「へへ、そんな余裕な事を言ってられるのも今のうちだろうぜ。オイ衛兵!!あー…こちらスパンダ厶だ!!!」
『あっ!!!長官殿でありますかっ!!よ…よかったやっと報告を!!えー!!何から話していいか…!!』
「落ち着けバカ者ォ!!!いいか、情報は要点を短くまとめ大きな声ではっきりと伝えろ!!“麦わらの一味”だろ?その後どうした。うっかり殺しちまったか?…まァそれも相手が弱ェのが悪…」