第49章 ウォーターセブン
「じゃ、みんな来て!滞在期間一週間分のお小遣い渡すから。」
「うおおお、景気がいいなァ!!!!」
みんなそれぞれナミが判断して必要資金を渡していく。例えばサンジは食材など買い占めないといけないので+α、私達は服を買う予定だからちょっと多めに、みたいな。
「どうした?ウソップ。」
「このブリキの継ぎ接ぎもよ…戦いと冒険の思い出じゃねェか…これからきれいに直っちまうのかと思うと、感慨深くもあるわけだおれァ…」
ウソップがメインマストに抱きついて嬉しそうに語った。この継ぎ接ぎの修理の跡は、全部ウソップが直してくれたんだもんね。そりゃ思い出もあるわけよ。
「それもわかるが…特に“偉大なる航路(グランドライン)”に入ってからのメリー号への負担は相当なもんだ。甲板のきしみも、船底の水漏れもひどい。このまま放っときゃ、船もおれ達も危険だぜ。」
「ああ!!でも今はいっぱい金もあるしよ!!完璧に元気にしてやれるよ!!パワーアップもできるぞ!!」
「よし、大砲増やそうぜ!!」
「じゃ、銅像ものせよう。」
「銅像はいらんだろ。」
このメリー号のあちこちにあるブリキもきれいに直してくれるかな。それにしても、ルフィは黄金を手に入れてからずっと銅像って言ってるな。銅像なんか船首に飾れるほどメリー大きくないじゃん、邪魔くさい。と、その時…島が見えたというゾロの声が聞こえた。
「おい、アレじゃねェのか。」
「島だ〜〜っ!!!」
「島が見えたぞ〜〜っ!!!」
「よしみんな!!!漕げ!!!」
「ムダな力を使わすな。」
遠くからでも分かる。何か大きな建物が島の中心にある。いたる所に水が噴水のように溢れていた。あるほど、水の都ってそういうことね。
「うお!!」
「素敵。」
「んがっ!!」
「キレ〜…」
「すごい。」
「オォ。」
みんながウォーターセブンを見て声を上げる。島が見えて早々、いくつかの造船ドッグも見える。すごい数……さすが最高の船大工が集まってるっていうだけあるね。