第46章 グロッキーリング
「いいってこと?」
「あぁ。ただ〜〜し!!!……出るのはおめェだ!!」
「……………えっ、」
よかった、認めてくれた。よし、じゃあ確実に勝てるようにみんなで誰が代わりに出るか話し合おうと思った瞬間だった。
「次の競技は『グロッキーリング』!!女が出るような競技じゃない。だァから出させるのさ!!」
「なっ……何あいつ!!それが狙いなの!?」
「いいよ、ナミ。分かった、私が出る。」
ナミが怒って抗議したが、元々ダメ元でお願いした選手補充だ。できたことがもう有り難いので、ここは一つ私が頑張るしかない。どうせ女だからそんな力にはならないだろう、とか考えてるんだろうな。それならば、俄然やる気が出るってもんよ。
「何ならてめェも抜けていいぞ。」
「いえいえ、てめェこそどうぞクソ野郎。」
「あの二人にチームワークがあるとは思えないのよね…本当に大丈夫?なまえ…」
スタスタと景気良くフィールドに歩いていく2人を見る。いや、私も大分不安。でもやる時はやるって知ってるから、何とか信じてやろうと思う。心配するナミに、大丈夫って言って2人を追い掛ける。
「さて、選手補充も終わったところで〜〜!!ここで一発『グロッキーリング』、ル〜ル説明をするよっ!!フィールドがあって、ゴールが二つ〜〜〜!!球をリングにブチ込めば勝ち!!!ただし!!“球”はボールじゃないよ!!人間!!!両チーム、まずは“球”になる人間を決めてくれっ!!!」
本当に女が出るような試合じゃないじゃないか!!何、人間が球って。しかもブチ込まれるって、絶対痛いって。痛いじゃすまないか。
「おめェら、誰が“球”やるんだ?」
「ん。」
「ホイ。」
「ん?」
「球印!」
「勝手に決めてんじゃねェよ!!球はてめェだろマリモ、コラ!!!」
「んぐっ……ふふふ…」
ボールの帽子を持ってきた敵チームに、ゾロがクイッ、と手でサンジを指す。そしてサンジの頭に被せられた帽子。サンジがそれに対してゾロにキレる。そこまでの流れが早くて非常に面白い。