第45章 ドーナツレース
「さァさァまずは海岸づたいの島1周妨害ボートレース『ドーナツレース』!!!手作りボートの木材はオール2本空樽3個!!それ以外の部品を使っちゃその場で失格!!船大工腕の見せ所だ!!なお、司会は私フォクシー海賊団宴会隊長イトミミズ。南の海(サウスブルー)の珍鳥、“超スズメ”のチュチューンにのって空から状況をお伝えするよ!!」
さっそく始まった第一回戦。やっぱりレースは海を使った競争だった。手作りボートってのが私達にとっては嫌らしい問題ではあったんだが、なんとか……うん、なんとかボートをウソップが造ってくれた。不安ではあるが…
「まずは麦わらチーム!!航海士ナミ!!狙撃手ウソップ!!考古学者ロビン!!乗り込むボートは『タルタイガー号』!!」
あんまり防御もスピードも出なそうな形をしてるのに、タルタイガーって名前だけは強そうだな。ボートはともかく、ナミとロビンという美女がこのレースに出るということで、敵チームの男達が騒ぎ出していた。ウソップ、お前いらねェって言われてるぞ。
「さァそしてフォクシーチーム、代表は我らのアイドルポルチェちゃん!!率いるはカジキの魚人カポーティ!!ホシザメのモンダ!!乗るボートは『キューティワゴン号』〜〜〜〜!!!」
相手はちゃんとした船大工が造ってくれた結構デザインが凝ってるボート。それに魚人と魚…なんて海に有利な人選なんだろうか。でもまぁ……多分、大丈夫であろう。
「さァ両組(チーム)スタートラインへ!!!さァさァ!!お待ちかね、勝てば宴会敗ければ深海!!情け無用のデービ〜バック!!!第一回戦『ドーナツレース』始まるよ〜!!」
盛り上がりが増してきた。私達は多くのフォクシー海賊団を押し退け前の方へ出て観戦することにする。魚がボート引くなんて速さでは負けてしまうかもしれないけど、これは妨害有りだ。だから何かできるかもしれないから。