第42章 万雷‐ママラガン‐
エネルにやられたサンジ達の応急処置はとりあえず終わった。後は療養してくれ。さっきから外が騒がしい…ナミとパガヤさんを置いてきたからちょっと心配なので外に出る。敵がいたとしても助けてあげられるような強さは持ち合わせてはないけども。
「…見事。」
「ナミさんすごいです!!」
杞憂だったようだ。ナミが騒がしかったのはウェイバーに乗ってたからだったのか。そしてやっぱり難なく乗りこなしてるし…本当に凄いと思うよ。
「…確かにお返ししましたよ。」
「ええ、ありがとう。すごく気に入った!!段違いのスピードね………!!」
「ええ、“噴風貝(ジェットダイアル)”は数百年前の絶滅種でして、私も驚きましたよ。お預かりしたウェイバーにこれが搭載されていようとは…」
なるほど。これルフィが沈没船から持ってきたウェイバーだったのか。そういえば直して貰うって言ってたもんね。ジェットダイアルか…パガヤさん達が使ってたのはブレスダイアルだっけ。
「しかし、さてこれからどうしましょう。みなさんがご一緒ならスカイピアの果てへご案内するつもりだったのですが。」
「……んん、とにかく船は約束した海岸へつけなきゃ。無事だとは思うのよね。あの4人が揃ってれば敵もないわよ…」
そうだね。麦わら海賊団2トップの強さのルフィとゾロ、方向音痴達を導いてくれるであろうロビン、治療をしてくれるチョッパーがいるなら大丈夫であろう。みんなならどの組み合わせでも問題はない気もするが……それは言い過ぎだな。
「“4人組”なんて島にいないよ。」
「え?」
「多くても2人組…4人で動いてる奴らがいたらわかるもん、あたい!」
「“心綱(マントラ)”…神や神官が使えるってやつね…」
「生まれつき使えるんだあたいは!!…だから恐いんだ…“声”が消えていく恐さがあんた達にわかるもんか………!!!」
そっか。この子もエネル達と同じ…神の力って言ってたけど、これって生まれ持ってくる能力であるから強い人が出来るって能力じゃないんだね。