第41章 神・エネル
「我々がこの島を強硬に奪い取った理由。青海のハエ共がこの島に踏み込む理由。そしてシャンディアが帰郷に固執する理由も相違あるまい。つまり誰もがこの島で求めるものは一つ!!全ては遠い過去に青海で栄えた伝説の『黄金都市』。“シャンドラ”の名残を欲するがゆえだ!!!」
シャンドラ…それが黄金都市の名前なんだ。あ、だからシャンディアか。ていうか、エネルは空島の人なのに黄金を知ってるんだ…ってことは、みんな目的地は一緒ってこと?それ、探索チームの人達は大丈夫かな……なんて言ってる場合じゃないけど。
「オーゴン……何だと言うのだ………!!!」
「ヤハハ…だからめでたいと言っている。黄金の存在もその価値も…知らぬはこの国に住む当人ばかりよ!!くしくもゲームは最終戦、このサバイバルを制した者が莫大な黄金を我がものとする。ヤハハハ…聞こえるか?賑やかな祭りの騒ぎ。何を隠そう私も参加者でね……ゆかねば。」
「待て!!神隊は解放するのか!!?」
「…それは神のみぞ知る事だ。」
「待てエネル!!!」
そう言ってエネルは消えた。バリッ、っていう嫌な雷音を残していなくなってしまった。もういないのにまだ心臓はドキドキ言ってるし……何だったんあいつ。怖すぎる。存在感がもう…
「ほほーーう!!!」
「ほっほほーう!!!」
「誰!!?」
一難さってまた一難。エネルが居なくなってすぐまた新たな敵が出没した。よく顔の似た羊だ。いや……似てるのはサトリにか?神官はみんなこんな顔してるのかな。
「何よ!!誰よあんた達!!」
「『何よ』じゃなーーい!!よくも兄貴を!!!」
「おれ達は『副神兵長』!!!よくもサトリの兄貴を〜〜〜〜〜
〜!!」
やっぱり兄弟か。似過ぎや……何しに来たんだ、今は分が悪過ぎる。サンジもウソップもやられているから必然的に戦わなくちゃいけない。
「なァに!?兄貴って…!!知らないわよ!!」
「『知らない』じゃなーい!!おれの名は『ホトリ』!!」
「おれの名は『コトリ』!!三つ子の兄がお前らにやられたのだ!!ほほーーう!!」
「だから知らないっつってんのよ!!」
「ごめんナミ、それ多分私達だ。サトリっていう神官と戦ったから。」
「え!?」
「「許さ〜〜ん!!!」」