第25章 仲間の印
「アッハッハッハッハッハ!!!めでてーめでてーっ!!!月が出てるし桜が咲いたぞ!!!」
船はドラムを出て、再び海へ。しかし今夜は満月。みんなが騒がないわけがない。どんちゃん騒ぎで宴をしていた。
「チョッパー!!!チョッパー、コノヤロー!!てめぇいつまでそこでボーッとしてんだ!!」
「飲め!!こっち来て飲め!!」
「ちょっ…ウソップ!!今はそっとしといてあげようよ!!」
1人島の方へ向かいしんみりとしてるチョッパーに遠慮なく声をかけるウソップ。すぐにそんな宴会に参加できるわけでもなく。
「いや、しかしいい夜桜だったぜ。まさかこんな雪国で見れちまうとはな!!」
「あぁ、こんな時に飲まねぇのはウソだな!!」
……あら、サンジとゾロ、こんな時だけ仲良くなるんだね。ゾロがサンジにお酒を注いであげてる…
「ちょっとあんたら!!少しはこっちの心配もしたらどうなの?」
「なんだ、生きてたからいいじゃねぇか。」
「カルー、あなたどうして川で凍ってたりしたの!!?」
「クエーー…」
そうだった、カルーは船へ戻って来たとき凍ってたのだ。川に飛び込んだんだろうか、そりゃ凍るわ。でも、バカじゃないんだから寒いとわかってるはずの川に飛び込むはずないのに。
「クエクエクエ〜〜〜クエクエ…グエ。」
「足でも滑らせたんだろ?ドジな奴だな、はははは。」
「黙ってMr.ブシドー!!」
…………ん?Mr.ブシドー?なんでゾロだけバロックワークスみたいな名前をつけてるんだろうか。
「ゾロって奴が川で泳いでていなくなったから、大変だと思って川へ飛び込んだら凍っちゃったって。」
「あんたのせいじゃないのよ!!」
ナミの鉄拳が炸裂した。ゾロは寒中水泳でもしてたのだろうか、普通の人が飛び込んだら死んじゃうぞ。
「トニー君、あなたカルーの言葉がわかるの?」
「おれは元々動物だから、動物とは話せるんだ。」
「チョッパー凄いね〜。医術もあるのに、そんな力があるなんてさ!」
本音ではあるけど、チョッパーの気持ちが少しでも晴れるようにように努めて明るくいう。