第22章 ケスチア

「よー、サンジ！！」

「あんにゃろ、助けにも来ねぇで今頃現れやがった。」

「ンなんじゃこりゃァ！！！お前がMr.3か！！？」

「ねぇっ！！あんたなんでMr.3のことを？」

「うほうっ♡ナミさん君はいつもなんて刺激的なんだっ♡」

せっかく落ち着いた雰囲気だったのに、サンジの謎のテンションでまた騒がしくなってしまったじゃないか。とりあえず落ち着いて貰わなきゃ。

「サンジ、一旦落ち着こう？今までどこで何してたの？」

「ん？なまえちゃん、何で顔に大きな傷ができているんだい？レディーが顔に傷を作っちゃ駄目だ。」

「………いや、とりあえずその話はまた後で……ね？」

近い、近い。ナミの方に視線いってたサンジだったが、Mr.5の爆発でやられた傷を見て今度は私に移った。いやだってもろに顔面に食らっちゃったんだもん仕方ないじゃん。というか、めっちゃ顔近づけるなコイツ。目線がナナメ上になるのも仕方ない。




「…じゃあ、さっきまで…………Mr.0と話を…？」

「あぁ…まァねェ…おれをMr.3だと思いこんでたみたいだぜ。」

サンジはどうやら森の中にあった敵のアジトにいたらしい。そこにあった電伝虫でクロコダイルと話をしてたみたい。そっちはそっちでなんかひと悶着あったようだね。

「じゃあ私達はもう死んだことになってるの！？」

「ああ…！そう言っといた。」

「これでせっかく追手は来ねぇってのに肝心のおれ達がここを動けねェなんて！！」

「動けねェ？まだ何かこの島に用があんのか？せっかくこういうモンを手に入れたんだが…」

サンジが取り出したのは………アラバスタへのエターナルポースだった…みんなの顔がヤバイことになってる。確かに驚いたが、みんな一致はウケる。顎どうなってんだ。

「アラバスタへの“永久指針(エターナルポース)”だァ！！！」

「やったーーーーっ！！」

「出航できるぞぉっ！！！」

「ありがとうサンジさん！！一時はどうなることかと…！！！」

「いや…いや…ど〜〜いたしまし…テヘ♡そんなに喜んでもらえるとは…」

みんなお祭り騒ぎ。当たり前だよね、だって1年待つか、適当に出航するかしか選択肢はなかったんだから。ここでサンジが持ってきてくれなければ、ずっとここにいなくちゃいけなかったところだ。危ない、危ない。1人別行動しててよかったわ。