第21章 奇跡
「今日は何と素晴らしい日だ!!!エルバフの神に感謝する!!!」
「オウブロギーよ、このオレをブッた斬って気絶させたことがそんなに嬉しいか。」
「バカ野郎、そんなことを言ってんじゃねぇ!!!」
「痛っ」
「傷は触るな!ゲギャギャギャ…………!!」
「ガバババババババ…やるのか貴様っ!!!」
「オォ、たたき潰してくれるっ!!!」
「何でまたケンカしてんのよっ!!!」
最初はただの小突き合いだったんだけど…なんかどんどん叩く強さが強くなって、またケンカになりそうになってた。ケンカするほど仲がいいってこういうことを言うんだろうな。
「2人共、仲いいね!!」
「「………………」」
私の言葉が聞こえたのか分からないけど、2人はピタッ、と動きを止めて、そして気恥ずかしそうにあぐらをかいた。そんな様子を見て、なんか今度は笑えてきて、今更だけど敵に勝てたんだなって思った。