第21章 奇跡
「ウソップ……天才だね。」
「あったりめぇだ!!」
足のろうも溶けてきた…この調子だったら火の真ん中にいるみんなも溶けてるんじゃないかな
「やってくれるじゃないあなた達!!!もう余興はおわりよ!!その首、粉々に砕いてあげるわ!!!」
森へふっ飛ばしたミス・バレンタインが掛けてきた。まぁふっ飛ばしただけだからダメージはせいぜい背中と森へ突っ込んだ時だから倒れないよねぇ…
「“1万キロギロチン”!!!」
あ、これやばくない?私達の頭上に高く舞い上がったミス・バレンタイン。私の足はもうちょい溶けるまで時間がかかりそうだし、ウソップはさっきの重り攻撃ですぐには動けなさそうだし…とりあえず、頑張ったウソップを庇うように覆う。何かあればまたふっ飛ばせばいい。
「っ!?おまえ…」
「ぎゃああ!!!」
「アッついわねーっ、他にやり方なかったの?」
目をつぶってる中聞こえたのは鈍い音と、ミス・バレンタインの悲鳴と…
「………ナミ?」
「ぜいたく言うな、助かっただけありがてぇと思え。」
「そうね…ありがとっ。」
「ケホッケホッ!!ウソみたい私達…生きてるのね。」
業火から出てきた何故か下着姿のナミと、ビビだった。ふたりとも無事だ、生きてる!!
「ナミ………ビビィ……」
「チっ…ろうが溶けたか!!めんどくせぇな。もう任務をしくじるわけにはいかねぇんだよ!!」
「あっ、Mr.5!!!」
こっちも舌打ちしたい気分なんだけど!?せっかくの感動の再開だというのに水挿しやがって
「必殺!!!“火薬星”っ!!!」
「バカが、爆弾人間のこのおれには“火薬”は効かねぇと何度も証明したはず!!!」
ばく、とウソップの放った火薬星を食べたMr.5。本当に火薬食べれるって凄いよね。悪魔の実の不思議。だが、Mr.5の表情異変が…
「くらいついたな。悪ィな、おれはウソつきでね。そりゃ火薬じゃなくて“特性タバスコ星”だ!!!」
「ぐおーーーーっ!!!辛ーーーーつ!!!」
大の大人が大口あけて火を吹いた。タバスコ星って…グランドライン入る前に作ってたやつじゃない?ほら、ルフィが暴れて間違えて調合中に目に入って火を吹いてたやつ。ちゃんと活用できるの凄い。