第21章 奇跡

「消えるのはあんた達よ！！！」

「ホウ…あがいてみるか、ミス・ウェンズデー。」

「キャハハハハハ、私達オフィサーエージェントにあなたが敵うの？」

ビビの服の胸辺りから催眠術に使えそうなものが出てくる。紐の先端には刃物がぶら下がっていて、多分あれがビビの武器だ。敵は2人…ルフィなしで戦えるのか…？

「孔雀(クジャッキー)スラッシャーーーーっ！！」

「くらえ、必殺！！！“火薬星”っ！！！」

ウソップの火薬星はMr.5に直撃した。ミス・バレンタインはその爆風で空に舞い上がった。

「“鼻空想砲(ノーズファンシーキャノン)”っ！！！！」

「えっ、」

直撃したはずだったがびくともせず、何かをデコピンでウソップに打った。ウソップはもろに直撃し、焦げて痛々しくなった。

「キャハハハ、お気の毒！！」

「「ウソップ！！！」」

ウソップの真上から凄い勢いで落ちてきたミス・バレンタインに向かって短剣を投げるも、持ってきた傘で守られてしまった。なすすべもなく、ウソップは…

「1万キロプレス！！！」

地面に埋もれてしまった。ビビはというと、…Mr.5に首を掴まれていた。やっぱり、敵わない。

「まぁ…落ち着け。そうカッカしねぇでも、おれ達ァまだお前らを殺しゃしねぇよ…！！たださらいに来ただけだ。Mr.3に言われてな…」

さらいに来ただけって……そのあとどうするの？こいつら、ナミを攫ったんだよね。みんなを集めて一気にかたをつけるとかそういう戦法なのかな…とりあえず私も何か行動をしなければ。いつも見てるだけで何もしてない私だから、こういう時行動が遅れてしまう。ビビはあいつの手の中…開放できれば…

「…ん？お前も確か暗殺リストに乗ってた女だな。」

「っ！！」

「キャハハハハ！！仲間がやられて何もしないなんて…滑稽ね。」

どうしよう…何もしなきゃ殺されるけど、ルフィの前で水の能力を使うわけにはいかない。でも…

「いいわ、あなたが何もしないで捕まってくれれば危害を加えない。どうする？」

「なまえ！！逃げろ！！」

「なまえさん！！逃げて、私なら大丈夫だから！！」