第18章 歓迎の町ウイスキーピーク
ポツリとこぼすと、ナミが反応した。
「そう、この『記録指針“ログポース”』にこの島の磁力を記録しなきゃ、次の島へ進みようがないのよ!!」
「…どういう意味だ?」
ナミの説明は結構わかりやすいはずなんだけどなぁ…クロッカスさんの話を聞いてなかったのだろうか。エレファント・ホンマグロを食べるのに夢中だったからか。
「ログポースに記録を貯めなくちゃだめってことだよ。記録がたまらないと、次の島へ指針が指してくれないの。指針が指してくれないと、次の島がどこにあるのか分からなくて迷っちゃうでしょ。」
「あ、そっか!」
やっと合点がいったような顔押したルフィにナミは続ける。
「それぞれの島で『記録“ログ”』のたまる早さは違うから、『数時間』で良い島もあれば『数日』かかる島もある。」
「じゃあそこがすぐにでも逃げ出してぇ化け物島でも、何日も居続けなきゃならねぇこともあるってのか…!!!」
「そういうこと。」
ウソップが心底嫌そうな顔をした。本当に、何で海賊になったんだろうね。怖かったら船乗りとかでもよかったんじゃ…
「まぁそしたらそん時考えるってことで、早く行こう!!川があるのに入らねぇなんておかしいだろ!?」
「まーー、あんたはそうだろうけど。」
「あいつの言うとおりだ、行こうぜ。考えるだけ無駄だろ。」
「ナミさんとなまえちゃんのことはおれが守るぜ!!」
キメ顔でそう言ったサンジを見てみぬふりする。
「お…おいみんな聞いてくれ…!!きゅ…急に、急に持病の『島に入ってはいけない病』が」
「そんな病気ないから。」
バッサリ、と切り捨てて言う。ウソップは絶望的な顔してたけど、知らない。
「…じゃ、入るけど。いい?逃げ回る準備と戦う準備を忘れないで。」
霧の中に突っ込んでいくメリー号。少し緊張してくる。何も見えないって結構不安なもんなんだよね。