第17章 約束
「ルフィ!!風船!!」
「おう!!ゴムゴムの………風船っ!!!」
私の声で我に帰ったルフィは、門にぶつかりそうだった船を風船でなんとか弾いて進路を変えることに成功した。さすがである。そして私達は…
「「「「入ったぁーーーっ!!!」」」
グランドラインへ入れたのである。
「おお見えたぞ“偉大なる航路”(グランドライン)!!!!」
やっとここまで来たんだなぁって思う。漫画で読むとイーストブルー編なんて短いのに、みんなと物語を生きてると1日1日はちゃんとあるし…やっぱりここに生きてるんだなぁって思った。
「ここが世界で一番偉大な海……!!!行けーーっ!!!」
船は下り坂になる。これを超えれば海が広がっているはずだ。ジワジワと楽しみになってくる。
「おい何だ、何か聞こえたか?」
「知るかーー行けーー!!!」
「風の音じゃない?変わった地形が多いのよ、きっと。」
ブオオオオオオオオ!!!
ゾロの気のせいだろ、って私も思ったんだけどなんか私にも聞こえた。なんだろう、雄叫びみたいな…風の音にも聞こえるけど。
「ナミさん!!前方に山が見えるぜ!!」
「山?そんなハズないわよ!この先の“双子岬”を超えたら海だらけよ。」
確かにボヤぁ…と山みたいな影が見えてきた。黒くて大きくてそれで……メリー号が下り切りそうになったとき、霧が晴れてそれが何かわかった。
「山じゃねぇ!!!」
「クジラだぁ!!!」
ブオオオオオオオオ!!!
大きなクジラである。縦に立っていて、煩く鳴いていた。
「………おっ…きい…」
「どうする!!?」
「戦うか!!!」
「バカね、戦えるレベルじゃないでしょ!!?」
「でも進路を塞がれてる!!!」
突然のクジラの登場でみんなはパニクり始める。私はただただ大きさに呆気に取られるだけだ。こんな大きなクジラみたことない。アイランドクジラ、っていうんだっけね。